単身赴任とは、家族のいるが遠方に赴任されて家族と離れて仕事をすることです。
日本では転勤しても期間が5年以内だったりするので、家族を連れて転勤するよりも単身赴任を選択する割合も高いと言われています。
仕事とはいえ、家族と離れて生活するのは寂しいものでしょう・・
しかし、それも慣れてしまうと単身赴任期間が終わったあとの家族との時間がぎくしゃくしそうで不安という方もいるのではないでしょうか。
私自身は連れ合いが単身赴任になった経験はありませんが、平日は出張で週末だけ帰ってくるというプチ単身赴任のようなことが2か月ほどありました。
たった2か月なので、さほど寂しさも心細さもありませんでしたし、何だか独身に戻ったみたいで楽しかった記憶もあります。
しかし何年間もの単身赴任生活を経験すると、夫婦や親子関係がどうなるのかちょっと心配になるのは当然のことではないでしょうか。
今回、単身赴任経験者数人から話を聞く機会があったので、事例を参考にまとめてみました。
単身赴任中の生活実態
単身赴任をするのは、夫だけとは限らないのですが、今回は夫が単身赴任することを想定しています。
まずは単身赴任している間の双方の生活実態を考えてみましょう。
これまでと同じ場所で生活している妻の側は、さほど大きな変化はありません。
問題はこれまで家事などを妻に担ってもらっていた夫側が一人で生活すると大きく変化することはあります。
生活が荒れてしまう
自己管理が上手くできず、生活が荒れてしまうのは最悪です。
飲酒やギャンブルなどに依存したり、不倫するなど、生活が乱れてしまい、単身赴任中に急激に家族との距離を作り、単身赴任期間中もあまり家族との接触をしたがらなくなるなど。
このようになってしまうと、単身赴任が終わったとしてもまた同じ屋根の下で生活しても夫婦関係が悪化して離婚になることも避けられないケースがあります。
ただ、生活が荒れることで、家族の大切さを再確認することもあるので、必ずしも離婚のリスクが高まるわけではありません。
自分の生活を確立する
自分だけの空間を自分のやりやすい方法で整えることができるのは、想像以上に気分が良いと感じる人もいます。
これまで一人暮らしの経験が一度もなかった人に多く、自分の思うような生活空間を作り上げる喜びを知ると、そこにいることが快適に感じてしまい、家族と一緒に生活する自宅が居心地悪くなってしまうことがあります。
自分なりのやり方を確立させたのなら、単身赴任終了後は積極的に家事を担当して自分のやり方で生活できるようにすれば良い方向に行くのではないでしょうか。
家事負担を実感する
単身赴任中に、掃除、洗濯、買い物、炊事などの必要最低限の家事を自分ひとりで行うことで、これまで仕事するだけで家事のほとんどを妻に負担させていたことを実感して、急に家事の分担に目覚めることがあります。
共働き夫婦でも家事分担は今でも妻の負担が重いというケースが多いのが現実です。
自分ひとりで暮らしてみて、はじめて家事と言っても様々な作業があり、仕事と家事の両立がいかに過酷なものか気づくことで単身赴任後は家事分担が公平になるというケースです。
理想通りにはいかない
単身赴任が決まった時、夫婦間(家族間)で最低限のルールを話し合うこともあるでしょう。
この約束事のようなものは、離れて暮らしても家族としての絆を感じることにもなりますが、これはお互いの重荷、足枷になると逆効果です。
遠距離恋愛カップルが上手くいかなくなる原因にも、二人の約束が守られなかったことが発端になり疑いから溝が深まるということも多いです。
離れていると、小さなすれ違い、ボタンのかけ違いを修復する機会が先延ばしになるからでしょう。
単身赴任にも同じことがあるので、理想通りにはいかないことを胸に刻んでおきたいですね。
単身赴任中の家族との関係
単身赴任中でも、毎週末ごとに自宅に帰ることができるのなら、そんなに違和感もないと思います。
毎週末帰るのは難しいような遠方での単身赴任の場合は、離れている間の家族との関係に少し気を付ける必要があるでしょう。
具体的には、小さな変化に気が付いたとしても、あまり気にしないことです。
気が付いても気が付いていないふりをするのではなく、同じ家で暮らしている時のように触れるだけにしましょう。
これは不在中の家の変化を咎められているような気持ちにさせるリスクがあるからです。
変化には気が付くけれど、あまり大げさに反応したり、根掘り葉掘り聞くのはやめましょう。
ひとつだけ例外があるとすれば、子供の成長です。
子供の成長に関しては、小さなことも言葉で伝えた方がいいですね。
思春期になると、それをうるさがられるのでしょうが、自分のことをきちんと見てくれているという記憶は、成長段階ではとても大きいと思います。
まとめ
単身赴任の期間がとても長く、それが当たり前になってしまえば、それはそれで悪くないのかも知れません。
しかし、仕事は永遠ではなので、いつか単身赴任も終わるときが来ますね。
その時のために家族と暮らす場所を一緒に守っているのだという意識をもって暮らしていきましょう。