素直に感情を表現できない子供が増えている?親の影響が大きいのか!

悩み

子供は子供らしい方が良いと言われますが、その反面では大人しくしている子供のことを「良い子」とか「利口な子」と呼ぶ大人がいます。

矛盾していることですが、子供が素直な感情を押し殺してガマンして大人しくしているとしたら、それはどうなのでしょう。

子供は大人のように、しがらみを考えたり、世間体を気にしたりせずに、素直な感情を表に出せるものです。

しかしそれができなくなってしまう子供もいるのです。

子供らしさを失ってしまうのは、親や周りの大人に原因があるのでしょうか。

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素直な感情への対応

言葉で自分の感情を伝えることができるようになるまでは、子供の感情表現は、泣く、笑う、怒るとシンプルです。

例えば、病院の待合室などで小さな子供を見ていると、感情を表に出す子とそうじゃない子を同時に見ることがあります。

子供によって病院は好きになれる場所ではありません。大人でも、できれば行きたくないところです。

子供は病院で注射されたり、痛いことをされた記憶があると、病院は怖い場所になります。

診察室から出てきた子供が、大粒の涙をポロポロ流しながら大泣きしています。

しかし、診察室から出てきても、声を出して泣かずに、グッとガマンしている子供もいるのです。

大泣きしている子の親は「痛かったね。でももう終わったよ。頑張ったね~、えらかったね。」となだめています。

声を出して泣かずに、グッと痛みや恐怖をガマンしている子供の親は「ガマンできて良い子だね。強い子はエライよ。」とガマンしたことを褒め称えています。

どちらの親の態度も間違っているように思えませんが、素直に子供が感情を出せるのは前者の方です。

痛いから子供が泣くのは当然のことです。

痛みをガマンして泣かないのは、人前で泣くことが恥ずかしいことだとか、痛みをガマンできないのはダメなことだとどこかで教えられているからではないでしょうか。

一番近くにいて、痛みを受けた時にそばにいる人の言葉が無意識にそう教えてしまっているからです。

泣いている子供に対して「ほら、あの子は泣いていないよ、えらいなぁ。恥ずかしいね~、そんなに泣いて」と泣かない子供と比較するようなことを言ってしまうのも、素直な感情を出せなくなる原因です。

痛みに対して激しく泣いたとしても、痛みが消えればケロッとするのなら、泣いたことを恥ずかしいことなんて教える必要は全くないのです。

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イヤイヤ期の親の態度

2歳くらいから始まるイヤイヤ期という時期がありますよね。

赤ちゃんから幼児に成長する過程にある時期には、感情をコントロールするトレーニングの時期です。

ただイヤイヤと親を悩まさせているだけじゃなく、自分の意思表示の方法をトレーニングしています。

ご飯食べようか→食べたくない
歯磨きしよう→イヤ
もう寝ようね→眠くない
もうお家に帰ろうね→帰りたくない

このようなイヤイヤが毎日のように続くと、親はうんざりしてしまうことがあります。

この時期の子供は、自分の気持ちをこと細かに言葉で説明できません。
伝えたいことが伝わらないとか、やりたいことが上手くできないことにイライラして泣いたり、怒ったり、大きな声を出したりするのです。

まずは何を伝えたいのか、何がしたいのか、何が上手くいかないのか、観察しながら察知してあげる努力をしましょう。

イヤイヤ期は3歳を過ぎると徐々に落ち着いてきます。

言葉で意志や感情を伝えられるようになると、イライラしなくなるので、子供との会話の機会を増やして、言葉の幅を広げてあげることもイヤイヤ期を乗り切る方法です。

親の顔色をうかがう原因

イヤイヤ期は、親もついカッとして叱り過ぎてしまうことがあります。

この時期の親の態度が影響して、親の顔色をうかがうようにして子供らしい感情を出せなくなることがあります。

もっとも影響が強いのが、子供のことで夫婦間にトラブルが起こることです。

子供がイヤイヤ期になり、泣いたり、怒ったりしている様子を、母親は「成長過程のことだから」と理解していても、父親はそれを理解できないことがあります。

「お前の育て方が悪いんじゃないのか?」などと母親を責めたりするようなケースはよくあります。

育児を妻に任せっきりの男性によくあることです。

母親にだけ育児の責任を押し付けていると、母親の態度にも影響します。

子供を叱る言葉に「ママがまたパパに叱られちゃうでしょ」など。

子供は自分のせいで両親が仲良くできなくなることに不安を感じてしまい、親の顔色をうかがい、素直な感情を出せない子供になることがあります。

イヤイヤ期は親の忍耐

イヤイヤ期は子供が感情をコントロールする大切な時期です。

この時期に親も子供と一緒になって感情をコントロールしましょう。

子供に対して大人のルールを押し付けても無理な時があることを理解して、子供のイヤイヤ感情が少しクールダウンするまで待ってあげることが大切です。

子供の感情が爆発している時に無理に押さえつけるのは、恐怖心だけが残ってしまいます。

一度クールダウンしてから、ゆっくりと静かなトーンで話すようにしましょう。

親も人間なので、カッとなることや、人目を気にして恥ずかしくなってしまうこともあると思います。

ですが、子供にとってイヤイヤ期は大切な成長過程であることを頭に入れてグッと忍耐力を発揮してください。

まとめ

大人から見た良い子は、大人にとって都合の良い子のことです。

大人になるまでには、身体だけじゃなく感情もコントロールできるようにならないと社会生活を上手く送れなくなることもあります。

子供らしさの芽を摘み取らないように見守れるように心がけましょう。

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