記憶がなくなるというのは、現実では滅多に起こることではありませんよね。
事故や病気の後遺症で一時的に記憶が失われることがあるようですが、突然何もかもを忘れるというのは夢じゃなければ困ります。
夢の中で記憶がなくなるのは、どのような心理が影響しているのか、解説しましょう。
記憶がなくなる夢の意味
記憶を失う夢の基本的な意味は、自分のキャパを超えている心の状態を表しています。
過去に忘れたい嫌な思い出は誰にでもありますが、嫌な記憶ほど強く残るものです。
それはに二度と同じ失敗をしないために、嫌な出来事ほど強い記憶になるからです。
それでも嫌な記憶が増えすぎてしまうと、自分を嫌いになってしまいます。
あなたが自分を守るために残している記憶だとしても、自分が壊れてしまうほど嫌な記憶が増えるのは困ります。
記憶をなくす夢は、そろそろ自分をラクにしてあげたいと考えているのでしょう。
また、どのような場面で、どのような記憶を失ったのかによって、夢の伝える意味も違うので、細かくチェックしてみましょう。
目が覚めて記憶がなくなる
眠りから覚めた時に記憶がなくなってしまう夢は、眠っている間も過去のことに捉われてしまうことが多いからだと考えられます。
普段は忘れているはずなのに、夢の中で昔の失敗やツラい出来事の夢を見ることがあるのなら、眠る間も心を休めることができません。
いい眠りを邪魔する記憶に嫌気が差しているのではないでしょうか。
記憶のせいでもありますが、眠りの質が低下しているのが原因かも知れません。
目が覚めた時に記憶がなくなる夢を繰り返し見るのなら、睡眠環境の改善が必要ではないでしょうか。
移動中に記憶がなくなる
歩いている、車に乗っている、電車やバスなどに乗っているときに記憶がなくなる夢は、決められた場所に行かなければいけないことに負担を感じていると考えられます。
通勤途中、通学途中、恋人や友達との待ち合わせの場所へ向かう途中など、移動している時に突然記憶を失うのは、本心ではその場所へ向かうのを拒んでいるからでしょう。
記憶をなくしてしまえば、約束を守れなくても誰も責めません。
自分の望まない行動を続けることへに、疲れが蓄積しているのではないでしょうか。
会話中に記憶がなくなる
誰かと会話をしている途中に記憶がなくなる夢は、人間関係へのストレスを表しています。
話していた相手が現実の世界に存在する人であり、あなた自身と接点のある人であれば、その人との関係に少なからずストレスを感じているからでしょう。
また、知らない人との会話中の記憶がなくなる夢を見たのは、特定の人ではなく、今のあなたを取り巻く人との人間関係に対するストレスだと考えられます。
仕事中に記憶がなくなる
仕事をしているときに記憶がなくなる夢は、自分の仕事へ責任感が強すぎてプレッシャーを感じているからだと考えられます。
仕事への責任感があるのは良い事です。
きっと仕事仲間からの信頼も厚いのではないでしょうか。
ですが、自分が考えている以上に大きなプレッシャーを感じている可能性があります。
誰かにサポートをお願いするなど、一人ですべてを抱え込まないようにする必要があるのではないでしょうか。
人の記憶がなくなる
目の前にいる人が誰なのかわからなくなる夢は、大切な人が離れて行ってしまうことへの怖さの表れだと考えられます。
人の記憶がなくなるのは、自分とは無関係な人になってしまうのと同じです。
大切な人なはずなのに、その人が誰だったのか忘れてしまうのは、失うことへの怖さの反映ではないでしょうか。
自宅の記憶がなくなる
自分の家の記憶がなくなる夢は、本当に心が安らぐ場所を求めているからだと考えられます。
本来であれば、自宅は安らげる場所のはずです。
それなのに自分の家の記憶がなくなるのは、その場所ではないと心が発しているのではないでしょうか。
過去に住んでいた家の記憶をなくす夢は、逆に今の家がとても安らぎの場所になったことを表しています。
自分が心からホッとできる場所を作ることは大切です。
部屋の模様替えをするなど、少し気分を変えてみるのも良いのではないでしょうか。
自分の名前の記憶がなくなる
自分の名前だけが記憶から消えてしまい、どうしても思い出せないという夢は、変身願望の表れだと考えます。
違う自分になりたいという気持ちから、自分の名前を忘れてしまうという夢になったのでしょう。
何かを変えたい気持ちが高まっている時なので、色々チャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。
出来事の記憶がなくなる
たしかに起きた事なのに、記憶からその出来事だけが抜け落ちてしまう夢には、その出来事によって受けた心の動きが表れています。
楽しい出来事があったはずなのに記憶がなくなるのは悲しいことですが、楽しいことが新たに起こらないと思っているから悲しくなるのです。
楽しい出来事の記憶がなくなるのは、そのあとにもさらに楽しい出来事があったからなのです。
悲しい出来事や怖かったことを忘れるのは、同じことが起こらないようい、警戒心を常に持っているからでしょう。
警戒心のあまり、ネガティブな出来事の記憶が消える夢になったのだと考えられます。
記憶を取り戻そうとする夢
失くしてしまった記憶を取り戻そうとする夢は、前向きな気持ちになれない心の状態を表しています。
記憶をなくすのはとても怖いことですが、もしも記憶をすべて失くしたとしても、また新たな記憶を1つずつ積み重ねていくしかありません。
何か失敗してすべてを失ってしまっても、ゼロからまた始めることができるかどうか・・です。
失った記憶を取り戻そうともがいている夢を見た時には、過去に引っ張られずに前向きになれるように心がけましょう。
失った記憶が戻る夢
失くしていた記憶が戻る夢は、今までの経験から学ぼうとする気持ちを表しています。
記憶の中には、失敗も成功もあるでしょう。
成功したことも、失敗したことも、どちらもこれからの人生に役に立つ経験のはず。
失った記憶を取り戻す夢は、過去から学ばずに突っ走ろうとしていた自分に、ブレーキをかけるきっかけになるのではないでしょうか。
前世の記憶がなくなる夢
自分の前世の記憶があるなんて言えば、変な人だと思われるかも知れません。
でも、夢の中なら別です。
もしも夢の中で前世の記憶が消えてなくなる夢を見たのであれば、少し気持ちが落ち着かない時なのではないでしょうか。
前世の記憶がよみがえる夢は、自分の環境への不満の表れだと考えます。
前世が良かろうと悪かろうと、今の自分の運命には影響しないのに、どこかで運命にのせいにしたくなるのだと思います。
今をしっかり生きる気持ち!を強くすることが必要なのではないかと思います。
生まれる問の記憶の夢
言葉を話し始めるころの子供は、生まれる時の記憶が残っていることがある子もいるそうです。
とても稀なことでしょうが、そういう子もいるのですよね。
ただ、大人になればほとんど消えるそうです。
もしも夢の中で自分が生まれる時の記憶を思い出しているのなら、今の人生に対して深く考えてしまうことがあったのではないでしょうか。
生まれた時からもう一度やり直したいというのは、大人になれば誰もが一度くらいはあるはずです。
ですが、それは不可能なので過去を振り返るよりも前を向くしかないのでしょう。
まとめ
生きていると、記憶が残ることが嫌になる時がありますよね。
思い出すと顔が赤くなるような恥ずかしいミスや、はらわたが煮えくり返るような腹立たしいことなど、すっかり記憶から消してしまいたいと思います。
その反面、幸せな記憶はいつまでも残しておきたいのです。
つまり、記憶を失う夢は、悪いことも良いことも含めて、今の自分を作ってきたことを考える意味があるのではないでしょうか。