高額療養費制度がセーフティーネットと言われる理由

雑記

高額療養費制度ってご存じでしょうか。

高額療養費制度は、医療費の自己負担金額が一定額以上になった場合に自己負担額を抑える制度です。

日本は国民皆保険制度があり、健康保険に加入することが定められています。

高額療養費制度はどの健康保険に加入していても使える制度となっています。

わかりやすい解説サイトがたくさんありますので、詳しく知りたい方はこちらをチェックしてみてください。

さて、この高額療養費制度ですが、高額の薬剤や先進医療による医療費の増加から制度の見直しが検討されています。

自己負担額は所得によって段階がありますが、中間層を含む負担上限を引き上げるという見直し案が2024年に検討されました。

しかし中間層というのは社会保険料の負担も重く、子育て中の世帯も多い現役世代が多く含まれます。

現役世代の人が長期の治療が必要な病気になった時、治療費の負担が重くなり、治療が続けられなくなって命にかかわるような懸念も考えられるため、全国がん患者団体連合会をはじめとする患者団体から大反対の声が上がりました。

その結果、2025年3月に当時の石破政権が患者団体の方たちの意見を聞いて再検討することを決め、一旦見直しは凍結となりました。

その後、当事者も参加する高額療養費制度の専門委員会で議論が行われてきたのですが、またもや患者の方たちとの議論が不十分のまま高額療養費の限度額引き上げを含む見直し案を含む予算案が2026年4月に国会で採決されました。

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高額療養費の見直しの是非

高額療養費制度は、もしも高額な医療費の負担をしなければならなくなった場合のセーフティーネットと言われています。

民間の医療保険に加入して備えていても、例えば抗がん剤などはとても高額なものが多く、医療ローンとして借金をして治療を続ける人も少なくありません。

だからこそ高額療養費制度の限度額の引き上げにはがん患者や難病の患者などから反対の声が上がったのだと思います。

一方、見直しも必要だという声もあります。

その理由は、人口減少と高齢化です。

社会保障を支える現役世代が減少するなかで、高額療養費制度そのものが持続できなくなってしまうと困るので、限度額の引き上げを含む見直しは必要という。

どちらが正しいとか間違いとかではなく、高額療養費制度という世界でも珍しいこの素晴らしい制度を維持するために真剣に考える時なのでしょうね。

ただ、高額療養費制度のおかげで何とか治療できている人が、見直しによって自己負担額が増えれば治療を諦めることも考えなければならなくなります。

命を切り捨てるような見直しよりも、もっとほかにできることはないのか、そこは大きな疑問です。

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行き過ぎた自己責任論

高額療養費制度の見直しの議論がネット上などで見受けられるようになると、時々目にするのが自己責任論です。

保険というのは相互扶助、共助なので、みんなで支え合う制度です。

しかし「自分だけは大丈夫」という謎の自信を持っている人も少なくありません。

そういう人でも思わぬ病気になったりすると、高額療養費制度のお世話になったりするものです。

また、社会保障が手厚くなると国が貧しくなるから、元気なうちにバリバリ稼いで病気になったとしても蓄えで何とかなるようにするべきという考え方をする人もいます。

しかし、社会保障が厚くなれば国は貧しくなるわけではないのです。

現実に国民の貯蓄額は減るどころか増えています。

これは「将来の不安」に備えるためです。

社会保障が不十分なので、病気や介護の不安に備えなければいけないという意識なので消費は伸びません。

結果として経済も停滞するのではないでしょうか。

貯金がゼロでも安心して暮らせる社会になれば、もっと消費も伸びるのに(少なくとも私はそう思う)

まとめ

高額療養費制度に二度ほどお世話になったことがあります。

自分の周りを見渡してみると、この制度に救われたという人がきっといるはず。

簡単に切り捨ててしまってよいのだろうか・・と今もモヤモヤしています。

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