思春期に親とケンカして家出したり、結婚してから夫婦喧嘩して家出したりすることは一度くらいは経験している人も少なくないでしょう。
夫婦喧嘩した時のプチ家出は、何度も経験している私です。
でも本格的な家出をして、家族が心配して捜索願を出すようなことはありません。
少し頭を冷やして帰宅すれば、丸く収まることもあるのですが、行方不明になって捜索願を出されるほどの家出はそんなにあることじゃないと思っていました。
ところがそうでもないみたいです。
ここでは、もしも夫が家出して行方不明になった場合には、相手がいなくても離婚手続きできるのか否かを解説します。
家出癖のある人の家族の話
じつは私は元夫に前触れもなく家出された経験があります。
その時はかなりパニックになりましたが、家に帰ってこなくても仕事は続けていたので、行方不明ではありませんでした。
でも身近な人に本格的な家出癖のある人がいます。
結婚して15年ほどの間に1年以上の蒸発を何度も繰り返している男性です。
夫婦喧嘩したり、何か理由があってではなく、突然消えてしまうそうです。
家にあるお金を持っていなくなるとか、妻や子供が留守の間に家に帰ってきて家財道具を運び出して売り払ってしまうなど、ただ消えるだけではなく、残された家族の生活もめちゃくちゃにしてしまう家出です。
私ならそんな旦那とは離婚しますが、その家族は何度も家出しているのに離婚していません。
理由はわかりませんが、家出癖のある人って、家出していない時はまるで仏様のようにすごくイイ人なんですって。
だからつい帰ってくると許してしまうんだとか。
家出している間に何をしているのかわからないのに、良く受け入れられるな‥と不思議に思いますが、そういう夫婦のカタチもあるのでしょうかね。
いまだに理解できません。
ですが、家出癖のある人は共通する点がいくつかあるようです。
家出癖に共通する特徴
ある日、急に家を出て行ってしまう人に共通するのは、日ごろの不満やストレスを家族に伝えられないままずっと我慢している傾向があります。
不満を口にしてケンカになって、それがきっかけで家出するわけではなく、ケンカできないままずっとガマンして、そのガマンが限界になった時にその家から逃げ出してしまうのです。
思春期の家出とか、夫婦喧嘩の挙句のプチ家出とは違って、何かきっかけとか前触れのようなものがないのが特徴です。
私が前の夫に家出された時もケンカしたわけでもなく、普通に暮らしていて突然のことでした。
知り合いの家出癖のある男性の妻の話を聞いても、やはり同じように前日まで子供たちと普通に接していて、翌朝忽然といなくなるというのです。
よほど不満を溜め込んでいるのでしょうか。
きっと、そういう家出癖のある人には前触れのようなものがあると思うのですが、忙しく生活に追われているとそれに気がつくことができないのです。
言って欲しいですよね、不満があるなら家出する前に。
家出癖に耐えられなくなった場合
一度でも家出されたらすぐ離婚という結果になる夫婦もいますが、何度も家出を繰り返してしまう家出癖のある人とは、なかなか離婚のきっかけを見つけられないままズルズルと夫婦を続けているケースもあります。
どちらを選ぶかは自由ですけど、いつ出ていくのかわからないし、家出されたら生死もわからない状態になってしまうのは不安で仕方ありません。
そうなった場合は悪意の遺棄という離婚理由に該当するので、離婚することは可能です。
ただし、相手と話合うことができないので、協議離婚や離婚調停はできません。
相手の居場所が不明な場合は、裁判によって離婚が認められるので、相手が見つかるまで離婚できないわけではないのです。
私のケースでは、前の夫は家には帰ってこないけれど仕事は続けていたので、生死不明ではありません。
連絡が不可能ではなかったので、裁判する前に離婚調停する必要がありました。
生死不明の相手に離婚裁判を申し立てることができないので、一方の申し出によって離婚が認められることがあるのです。
行方不明期間と離婚の関係
生死不明の相手との離婚には、「3年以上の生死不明状態」という条件があります。
ホントは家出した旦那の居場所を知っているけど、わからないフリをして一方的な離婚を成立させようとすることはできません。
警察に捜索願を出して、客観的にも「生死不明」状態が3年以上続いていることを裁判所で認めてもらう必要があります。
では、少なくとも3年間は離婚できないのか?ということになってしまうのですが、悪意の遺棄が認められるのなら3年経っていなくても離婚が認められることがあります。
例えば、家族の生活を放棄して出て行った場合は悪意の遺棄に該当するのではないでしょうか。
専業主婦だったり、小さな子供を抱えて働くこともできない妻や子供を放置して勝手に家出するようなケースは悪意の遺棄に該当するはずです。
家出癖があり、何度もそれを繰り返すのも、残された家族のことを一切考えていないので悪意の遺棄に当たると思うのですが、そこは専門家じゃないとわからないので、先ずは裁判所に申し立ててみることから始めてください。
家出癖を直す方法
家出を繰り返す人は、不満を抱え込んでしまう傾向があるため、そばにいる人も気が付かないのは仕方ないことです。
ある日突然、急に家を出て行ってしまう人は、残された家族の気持ちを考えられない身勝手な一面があります。
ですが、基本的には真面目で気の小さい性格の人が多いのです、
そういう性格の人が家を出たくなるまで追い詰められる原因を1つでも消すためには、何をすべきなのか考えてみました。
家出を繰り返す人と話してみて、約束事の重圧に弱いところがあると感じました。
将来の計画のような大きなことだけじゃなく、数か月後の計画や予定だけでもプレシャーに感じることがあるようです。
その日その日を生きているだけでも精一杯なほど、一生懸命な性格の人は大したことじゃなくても、先の予定が心を重くさせていたのです。
家出させないために、先の予定を立てて子供たちと約束させるていたのが、逆効果になってしまったのではないかと思うのです。
必ずしもこの方法で家出癖が直るわけじゃないですが、家出させないために色々と約束事を増やすのは控えた方が良いのではないかと感じています。
まとめ
今回、家出癖のある夫について書いたのは、身近なところで起こったことがきっかけです。
つい先日、8年間で4回の家出をした夫が帰ってきたことを喜んでいる知人から連絡があったからでした。
家族を見捨てるように出ていくのは、私はとても理解できませんが、それでも夫婦を続けていく人もいるのですね。