出産後のママは、育児に忙しくなりますから、心にも余裕がなくなってしまうことがあります。
妊娠から出産、そして育児と目まぐるしく変化する生活とホルモンバランスは、心をザワつかせるのですよね。
そんな産後のママの心配や負担を少しでも軽くしてあげるためにも、周りのサポートは重要です。
ですが、善意のつもりのアドバイスが時にママの心を傷つけてしまうこともあります。
もしも家族や親しい間柄の方の中に、これから出産を控えている人がいるのなら、少し気をつけてあげましょう。
今回は、姑だけじゃなく、実の親でも言ってはいけないことについてまとめてみました。
母乳のことについて
産後のママを悩ませることの1つに、母乳の問題があります。
母乳が余るほど出る人もいれば、ほとんどでない人もいます。
母乳に関することは、昔からの迷信をいまだに信じている人もいて、産後のママの心を傷つけることもあります。
母乳、そして授乳方法についてはアドバイスを求められない限り、余計なことを言わないようにしましょう。
具体的なことをあげてみます。
このようなことは全く余計なことです。
母乳じゃないと弱い子になるというのは、初乳に含まれる栄養素にことなのですが、それで強い子になるわけじゃありません。
母親からの免疫力も母乳から全て与えられるわけじゃないので、ミルクだから弱い子になるという考え方は間違っています。
母乳が出ない人にとって、これほど傷つく言葉はありません。
他にも、産後数か月で職場に復帰する女性は、体型を早く戻すためにダイエットすることもあります。
それが母乳の量に影響するからとママを責めるような言い方もやめてください。
また、授乳する場所を考えず、赤ちゃんが泣いたらどこでもおっぱいを飲ませようとするのもNGです。
周りへの配慮も考えてあげてくださいね。
おむつのことについて
最近また布おむつを見直す傾向がありますが、現実問題として布おむつ100%で育てるのは難しいと思います。
働かなければいけないママも多いので、紙おむつを使うのは一般的なことですよね。
今の祖父母世代も紙おむつで育児していた世代ですから、さすがに布おむつじゃないとダメなんて世間ズレしたことを言う人は少ないと思います。
でも、稀に紙おむつで育児するとトイレトレーニングが上手くいかないという思い込みをしている人もいます。
布おむつにも紙おむつにもそれぞれに長所と短所があるので、一概にどちらが良いなんて言えないはずです。
自分たちにとって最善の方法を考えて使用するオムツを選んでいるママですから、あまり余計なことを言わないように気をつけましょう。
抱っこのことについて
昔の育児の常識として、「赤ちゃんが泣いてもすぐに抱っこしちゃいけない」と言われた時代がありました。
泣いてすぐに抱っこすると「抱き癖」がつくからという理由です。
でもそれは間違いです。
抱き癖なんてつきません。
この昔の育児の常識は、家事や育児に忙しくて、赤ちゃんをゆっくり抱っこする時間もない母親の気持ちを軽くするために広まったという説があります。
つまり、戦前戦後の時代の女性は子供を何人も出産する人が多く、家電の普及していなかったので家事に割く時間は今の何倍にもなります。
母親たちが赤ちゃんをゆっくり抱っこしてあげる時間がなくても罪悪感を持たないように誰かが言い出したことなのです。
赤ちゃんは泣いて自分の要求を伝えるのですから、泣くのには何か理由があります。
抱っこしてあげれば泣き止むのであれば、それは抱っこされる温もりや安心感を求めているのです。
抱っこしてあげる時間があるのなら、それをガマンする必要なんで全くないのですよ。
性別のことについて
赤ちゃんの性別について、軽々しく口にするのは実の親でもダメです。
義父母はもっとダメですけどね。
よくあるのは、夫が男兄弟しかいなくて、姑たちが孫娘を切望していたというケースです。
可愛い服を着せて、お人形のように着飾らせてあげたいという願望があるのでしょう。
自分たちが叶えられなかったことを、孫に託すという自分勝手な考え方です。
ママにとって、男の子でも女の子でも愛するわが子です。
「女ん子なら可愛いもの買ってあげるのに」とか「男の子なら野球選手にしたかったな」なんてことはママや赤ちゃんの前で言わないでください。
2人目のことについて
はじめての出産を終えて、慣れない育児を頑張っているママに対して、「二人目はあまり間隔空けない方がいいよ」なんてこと言うのはやめてあげてください。
夫婦共働きじゃなければ、子供1人を育てるのも苦労するほど今の社会は厳しいのです。
経済的なことだけじゃなく、肉体的にも精神的にも女性の負担は重くなる一方です。
二人目が欲しくても諦めるしかない場合もあるのです。
「一人っ子じゃかわいそう」というのもやめてくださいね。
まとめ
義父母も実の親も、自分たちの経験をもとにママにアドバイスしたくなるのはわかります。
少しでも参考になれば良いと思ってのことでしょう。
ですが、何気ない言葉でも傷つきやすい時期ですから、言葉選びは慎重にしましょうね。