息子、娘が結婚すれば親たちは当たり前のように言っていたと思います。
「孫の顔が早くみたいわ」
「早く孫を抱きたい」
「孫に会える日が楽しみだよ」
もしもこのようなことを息子夫婦、娘夫婦に言っているのであれば、今後は言わないでください。
ひと昔、ふた昔前は当たり前の会話なのかも知れませんが、今の時代ではハラスメントと感じる人もいるのです。
そんな大げさなことじゃないと思いたいのはわかりますが、言われた立場の人がハラスメントだと感じるのであれば、悪意や故意じゃなくてもそうなのです。
「孫の顔が見たい」「孫に会いたい」「孫を抱きたい」などと軽い気持ちで言ってしまった記憶があるのなら、今後のためにも孫ハラスメントについて考えてみましょう。
「早く孫の顔が見たい」がダメな理由
世代によっては「早く孫の顔が見たい」というのが、なぜダメなのか理解できない人もいるでしょう。
しかし、結婚するのも子供を産むのも本人たちが決めることです。
どんなに親が望もうが、結婚しないかも知れません。
結婚しても、子供のいない人生を選択するかも知れません。
それは誰かの望みを叶えるためではないはずです。
もっと言えば、子供を望まないわけじゃなく、欲しくても授からない夫婦もいます。
晩婚化の影響もあるのか、自然妊娠しない夫婦は年々増加しているのです。
悪気はないとしても、様々な考え方があり、それぞれの事情があるのに「早く孫の顔が見たい」と言われる側の気持ちを察してみてください。
理由はどうあれ、気軽に言えるような話題ではないはずです。
たとえ息子でも娘でも、親の望みを叶えるために子供を産むわけではないのですから。
孫ハラスメントとは
孫ハラスメント略して孫ハラは、2つに分かれます。
1つは、孫のいない人に対して孫の可愛さをアピールすることです。
これは1次段階の孫ハラです。
たぶん、孫の可愛さをアピールする人も何の悪気もありません。
孫が可愛くてしかたないので、どうしても他の人にも自慢したくなるのでしょう。
しかし、それで2次被害が発生するのです。
「○○さんに孫自慢を長々と聞かされたわよ。私も早く孫に会いたいわ」
このように、1次段階によって子供のいない娘や息子夫婦に「早く孫の顔が見たい」アピールをしてしまうわけです。
もちろん、1次段階の孫ハラがなくても、趣味もなく楽しみもない退屈な日々を送っていると「孫が欲しい」という気持ちが強くなることもあるでしょう。
しかし、親しい友人たちに孫ができる人が増えると娘や息子夫婦のことを考えるよりも先に、自分の望みを強くぶつけてしまうのです。
それを聞かされる側が精神的に苦痛を感じたのであれば、親子の間でもハラスメントなのでしょう。
そういう余計なプレッシャーによって、精神的なストレスを与えてしまうとどうなると思いますか?
もしかして子供を作りたいと思って秘かに妊活していたとしても、ストレスからホルモンバランスを崩してしまうことだって考えられますよ。
お互いにとって良いことがないのであれば、そんな余計なひと言はやめましょう。
孫ハラに対する謝罪
もしも今までに無自覚に孫ハラをしていたと気が付いたのなら、やはり謝罪は必要だと思います。
家族の間でも、きちんと謝罪すべきところがあるのならスルーは良くないでしょう。
そして二度と言わないことです。
まとめ
孫が欲しいとプレッシャーをかけても、そんな圧力は何の効果も生まないはずです。
存在しない孫に執着するよりも、自分の生活が楽しくなることを見つけた方が良いですよね。
もしも孫ができてもできなくても、それで人生の価値が変わるわけではありませんから。