孫の可愛さは、自分の子供以上だと言いますよね。
子供を育てているときは、自分たちも若いし、いろんな意味で余裕もないので、育児を楽しむ余裕もなかったのではないでしょうか。
ですが、孫のできる年齢になると、経済的にも時間的にも余裕があるので、孫の成長をゆっくり見守ることもできますね。
孫がおじいちゃんやばあちゃんに懐いてくれると、たまらなく可愛いでしょう。
ですが、そんな可愛い孫も成長します。
小さな赤ちゃんからヨチヨチ歩きになり、幼稚園、小学校とすくすく成長する姿を見守りながら幸せを感じていた時間も永遠には続きません。
自分たちが年老いていくスピードよりも早く、孫は成長していくでしょう。
その時、孫離れの覚悟をしておかないと、心にぽっかりと穴が開いたような状態になり、うつのようになってしまうケースもあるのです。
子離れよりもずっとつらいという人もいますから、孫が愛おしくてたまらない人は、孫離れについて心の準備は必要です。
今回は孫離れによって起こる心と体の変化についても考えてみました。
子離れより孫離れがつらい理由
孫が成長して祖父母と距離を置くようになるのが孫離れです。
子供が成長して、親から自立していくように、孫も祖父母に甘える年齢を超えれば、距離を置くようになるのも仕方ないことでしょう。
別におじいちゃんやおばあちゃんを嫌いになって離れていくわけではなく、子供から大人に成長していくので、孫には孫の世界が広がるので自然なことなのです。
では、なぜ子離れよりも孫離れがつらいと言われるのでしょうか。
孫のいる方たちの声では、子離れとは比べ物にならない寂しさを感じたるとか・・・。
その理由として、一番大きいのは祖父母の生きがいが孫に集中してしまうからです。
仕事に追われているわかじゃないし、夢中になれる趣味もなく、友達も多くない。
元気に老後を楽しく生活している人ばかりではないので、孫と過ごす時間が何よりの生きがいになっていると、孫離れはとてもつらいはずです。
子供よりも孫が可愛いと思う理由とリンクしています。
他のことに邪魔されず、孫への愛情だけに集中できるので、それがとても幸せなのに、その時間が終わってしまうと想像するだけでも苦しくなると思います。
子供が自立して親離れしていくのも寂しいと思いますが、自分たちの責任を果たしたという達成感もあるので、子離れは親にとっても大切な区切りになります。
しかし、孫への責任は親ほどではありません。
だから孫離れは子離れとは比較にならないほど、心へのダメージが大きいのではないでしょうか。
孫離れは必ずあるわけじゃない
子離れ、親離れという節目がはっきりわからない親子関係があるのと同じく、孫離れとして受け止めるような変化が必ずあるわけじゃありません。
たとえば、孫と祖父母の距離感が程ほどのまま幼少期から思春期、成人まで成長することもあります。
つまり、孫の生活拠点がとても近いとか、同居している場合は距離感が近くなるので、成長して行くにつれて孫が離れていくような寂しさを感じやすいのです。
お盆やお正月にしか会わないのなら、数日の間にグッと近くなり、また離れてリセットさせるため、孫離れを感じるほど孫への愛情で心が埋まらないのでしょう。
孫離れがわかりやすいケースとは
孫離れといっても、それぞれ違います。
わかりやすいのは、幼稚園、小学校、中学校への入園や入学など節目を迎えた後です。
今まで家族が自分を取り巻く人間関係の全てだったのが、同じ年齢の友達との出会いが一気に増えます。
世界が広がれば、おじいちゃんやおばあちゃんと遊ぶ時間も少なくなるでしょう。
小学校に入学した後は、習い事、部活、さらに中学高校では受験勉強もありますから、孫はどんどん忙しくなっていきます。
一般的には、小学校の高学年になる10歳~12歳くらいになると、祖父母が寂しさを感じるほど近くに来なくなるようです。
一方のおじいちゃん、おばあちゃんは自分のすべき役割が減っていくので寂しさが募るばかりなので、孫離れからうつ状態になるケースさえあるのです。
孫離れは一時的なことも
孫離れに戦々恐々としてしまう方たちもいますが、あまり深く考える必要はありません。
孫にとっては親への反抗期のような成長段階で必要とされることではなく、自分の世界が広がるので、楽しいことに夢中になっているだけです。
いつも自分を応援してくれる存在として祖父母を慕っていれば、心の距離は離れていないはずです。
恋愛と同じですが、あまり追いかけてしまうと逃げだしたくなるので、少し距離を置いて見守る時間が必要なのではないでしょうか。
孫離れによる心の落ち込みを防ぐ方法
いつも甘えてくれた孫が、どんどん遠くに離れていくような寂しさを感じてしまう孫離れが、心を深く落ち込ませてしまうと、健康面にも影響します。
心と体は結びついていますから、孫離れによるショックを軽減するためには、孫との接し方を考えましょう。
孫を中心とした生活リズムを送っていると、孫の手が離れた時の喪失感がとても大きくなります。
「孫も大切だけど、○○も大切だから」と孫へ一点集中しないように、大切なものを持つことがポイントです。
趣味を持つことが理想的ですが、孫の可愛さと同じくらい夢中になれる趣味は簡単には見つからないかも知れません。
ペットを飼うのもイイですが、自分たちの年齢を考えて、最後まで責任をもって育てられないのなら、安易に命を引き受けるべきではありません。
一番おすすめなのは、収入を得ることです。
簡単に言ってしまえば仕事ですね。
仕事を持っているシニア世代は、孫離れで落ち込むことが少ないようです。
収入を得ている自信と余裕が、孫の成長を大きな気持ちで見守れるのではないでしょうか。
退職金、年金、今までの蓄えで十分に生活できるのに、わざわざ働く必要性を感じないという方もいると思います。
そういう方でも、ほんの少しのアルバイトを始めるだけで気分が変わるはずです。
お金のためではなく、自分の役割を作るつもりで、少し視野を広げてみてはいかがでしょう。
まとめ
孫離れは、可愛い孫が順調に成長している証だと思って見守ってあげたいですね。
どんどん離れてしまう寂しさは、それだけ孫との関係が愛情深かったからでしょう。
少しの間は心に空いた穴が痛いと思いますが、おじいちゃんやおばあちゃんから沢山愛されたことを忘れていくわけではありません。
いつでも一番の応援者でいてあげられるように、自分自身も元気でいられるようにしてください。