消してしまいたい過去・・いわゆる黒歴史というのは、誰でもあると思います。
思い出すと、顔から火が出そうになり、カーっと体温が上昇しそうになるほどの過去は、できることなら記憶から消してしまいたうのです。
ところが、そういう黒歴史ほど鮮明に記憶に残ります。
幸せな記憶は消えてしまいがちなのに。
なぜ黒歴史は消えないのか。
黒歴史を記憶から消す方法はないのでしょうか。
黒歴史が消えない理由
嫌な思い出ほど強く記憶に残るのは、黒歴史を忘れようとするからです。
嫌な思い出を忘れたいので、誰もが「忘れよう」「考えないようにしよう」とします。
しかし、これこそが強い記憶として残る理由です。
心理学では、これをシロクマ効果というそうです。
心理学の実験で、複数の人を3つのグループに分けます。
シロクマの映像を見せて、それぞれのグループに指示を出します。
1、のグループにはシロクマのことをおぼえておいてください。
2、のグループにはシロクマのことは考えてもいいし、別に考えなくてもいいです。
3、のグループにはシロクマのことは考えないでください。
結果として、3のグループの人が一番シロクマのことをよく記憶していたのです。
これは「○〇してはいけない」という指示のせいで、シロクマのことを考えないようにしようとするたびに記憶として強くのこるからなのです。
黒歴史を消す方法
黒歴史が記憶から消えない理由がわかったとしても、消す理由がなければ困ります。
どうすれば記憶から消せるのか、色んな方法が試されています。
2つの方法をご紹介しましょう。
記憶は思い出として整理する
嫌な記憶が頭に浮かんだとき、どんなに恥ずかしくなったとしてもその時に戻ってやり直すことは不可能です。
嫌な記憶がよみがえってきたとき、必ず「もう終わったこと」だと締めくくり、違うことを考えるようにします。
これを繰り返すと、黒歴史も徐々に薄れる可能性があります。
検索の手がかりを消す
嫌な記憶を思い出すきっかけは、自分では気が付いていなくても、記憶の検索をしているのです。
たとえば過去に失恋したときの記憶を思い出すのは、恋愛に関係したこととは限りません。
季節、時間、香り、音など、黒歴史にたどり着く手がかりはいくつもあるはずです。
その検索の手がかりを途切れさせることで、黒歴史を思い出さないようにするのです。
具体的には、黒歴史を思い出した瞬間に自分で決めた行動や言葉で切断します。
歌でもいいし、呪文でもいいし、ゲームでもいいもです。
黒歴史を思い出したときに強制的に脳を切り替えると、検索の手がかりが途切れるようになるのです。
まとめ
黒歴史が記憶から消えないのは、嫌な記憶を消そうと意識してしまうからなんですね。
消そうとする、思い出さないようにする、考えないようにする、それが記憶を鮮明に残す原因なのに、つい考えてしまうのです。
脳が新たな記憶を残すようにリフレッシュさせるためにも、黒歴史を消せるといいですね。