「人生100年時代」なんて言われていますよね。
健康に長生きできれば、それはとても素晴らしいことです。
でも、カラダだけじゃなく、心穏やかなシニア生活が送れるかどうかも重要なポイントです。
もしも100歳まで長生きした場合、定年退職後の人生のことも考えておかなければいけません。
妻の立場としては、夫が定年した後の生活に不安を感じることもあるのではないでしょうか。
定年後にずっと家に夫がいる生活を想像して、思わず憂うつな気分になってしまう方も少なくないでしょうね。
旦那さんの定年退職まで、あとの何年残っているのか考えたことはありますか?
リアルに夫の定年後の生活を想像してみると、自分が追い詰められてしまいそうで恐怖すら感じてしまうという方は、早めの対策が必要です。
夫の定年までに準備できることや心構えなど、考えてみましょう。
夫の定年までの時間
夫の定年までに残された時間がどの程度あるのかによって、準備できることを選ばなくてはいけません。
できるだけ早い段階で準備できる方が、お互いにスムーズに定年後の生活にも溶け込めると思います。
定年までの時間ごとに、準備できることを見ていきましょう。
10年以上
もしも夫の定年までに10年以上の時間が残されているのなら、可能性は広がります。
いくつかの選択肢から、自分たちが望む生活を送るために準備できます。
起業を考える
海外で暮らす
卒婚してそれぞれ生きる
再就職する
とくに準備の必要もないのが、再就職するという選択肢だけです。
まだまだ働ける体力も気力もあるのなら、経験を生かして再就職する人も多いですからね。
それまでよりも、少しのんびりとした働き方ができるようになれば、再就職もイイですよね。
再就職以外は、時間をかけて準備しないと失敗したり、後悔する結果を招くリスクがあります。
まず資金が必要ですから、自分たちが望む生活をするために必要な資金を準備しなければいけません。
退職金があるとしても、その後の生活のために残さなければいけないのなら、早めに貯め始めないと間に合いません。
田舎暮らしも流行っていますが、地方のコミュニティに馴染めずに挫折する人も少なくないので、じっくり考えないといけませんよね。
10年以上の時間があれば、1つの選択肢に絞らずに準備できます。
海外への移住を考えているのなら、語学の勉強にも十分な時間があります。
定年はまだずっと先のことだとしても、時間は流れるので、早いに越したことはないのです。
卒婚して別々に生活するのは、とくに長い準備は必要ないかも知れません。
ですが、離婚するわけじゃないのなら、お互いの生活が困るような状況を作らないためにも、準備期間は必要だと思います。
それぞれの生活に必要なお金の問題や、家事スキルの問題などは、すぐに解決できることではないので、余裕を持って準備できれば円満に話は進むはずです。
5年~10年
夫の定年まで、あと5年~10年という場合は、2人が協力し合えば可能性はかなり広がります。
ですが、どちらかが消極的な場合は、起業や移住は難しくなるので、まずは話合いから始める必要があります。
双方が同じ目標を持てないのなら、お互いに干渉し合わないようなセカンドライフが送れるように準備しなければいけません。
逆に二人が同じ目標を持てるのなら、5年~10年という時間は十分だと思います。
5年以下
夫の定年まで5年以下しか残されていないのなら、準備できることは限られてきます。
妻が仕事をしているのなら、それまでも家事は分担できているかも知れません。
家事が分担できていないのなら、少しずつ家事を教え込まなければ間に合いません。
それができないと、定年後は夫の世話係になってしまいます。
もしも妻が専業主婦だった場合は、いきなり家事分担を提案しても素直に聞き入れてもらえないかも知れません。
そういう場合は、定年後の生活のことを考えて、仕事を始めてみてはいかがでしょう。
お金の心配がなくても、気分が変わるはずです。
夫が定年後も仕事を続けられれば、家に居なくても済む時間が作れるので、憂うつにならずに済むと思います。
1日数時間程度でも構わないので、働いてみてはいかがでしょう。
夫に家事を教える時間としては、短すぎるわけじゃないですが、家事を担う立場になって物事を考えられるようになるには、数年はかかると思います。
今まで旦那さんに家事を一切させずにきてしまったのなら、すぐに家事レクチャーをスタートしましょう。
1年未満
夫の定年までに1年を切っているのに、まだ定年後の生活について夫婦で話し合いもできていないのは、きっと仕事に追われてきたからでしょう。
もしくは、定年後のことを話し合うのをあえて避けてきたのかも知れません。
いずれにしても、お互いの心の中では定年までのカウントダウンは始まっているはずです。
仕事人間だった旦那さんでも、さすがに1年を切れば色々と考えているはずですが、何も言えないのならしばらく放置するしかありません。
定年後に抜け殻になって気持ちを切り替えることが出来る可能性もあるので、今さらジタバタしても仕方ないでしょう。
ただ、夫が定年しても自分の今までの生活パターンを変える必要はありません。
夫のリズムに振り回されるとイライラしてしまうと思うので、自分のペースをしっかり守れるようにしましょう。
夫の存在を気にせずに、自分が今までしてきた生活をそのまま続けていと、お互いが自分のリズムで生活できるようになるはずです。
一緒に暮らしていても、お互いが自立した関係性を築けるようにしましょう。
夫の定年を節目にする
専業主婦が働く夫を支える家庭が多かった時代とは違います。
夫が定年を迎えても、妻は現役で働いているケースも多いのですから、定年しても妻はあまり影響がないという方も増えています。
ですが、夫の定年を1つの節目と考えて、それまでの夫婦のあり方を考えるきっかけにしても良いのではないでしょうか。
完全に役割を入れ替えて、専業主夫になるとか、お互いが自由に生きながら、それぞれに自立した同居人として暮らすなど・・。
残りの人生がどのくらいなのか、誰もわからないのですから、一旦立ち止まって考えるタイミングにしてみても良いのではないかと思います。
時間を持て余して、家の中でジーっと過ごすだけの夫の姿を想像して、背筋が寒くなるような方は、早めの対策が必要だと思います。
夫婦を卒業する日を考える
夫の定年までカウントダウンしたときに、その先の人生がどのくらいの長さなのか考える機会になるでしょう。
そこで夫婦としての生活をそのまま続けることに急に自信を無くす人がいるのは間違いありません。
夫婦は必ず同居しなければいけないとか、お互いを看取る覚悟を持たなければいけないとか考えると重いでしょう。
どんな選択をするにも、やはり自立できることが条件です。
夫の定年までの時間を考えたときに、自立できていないと感じたのなら、まず自分の生活を成り立たせることを目標にしてみましょう。
結果として、別居するとか離婚するとか、ずっと夫婦として添い遂げるのかわからないとしても、自立できる自信は必要だと思います。
まとめ
定年した夫婦が田舎に移住してセカンドライフを満喫する様子を紹介するテレビ番組も増えていますよね。
これからますます高齢化になるので、長い人生をどう過ごすのか、悩んでいる人が多くなっているからではないでしょうか。
ただ、テレビで紹介するようなケースは稀な成功例です。
現実はそれほど甘くないので、しっかり準備できるように、早めに老後を考える必要があるのですね。