結婚というスタイルを選択しない人たちが増えているのは、色々な事情や理由があると思います。
たとえば、収入が不安定な非正規雇用だから家族の生活を支える自信がないという人も多いようですね。
結婚はコスパが良くない・・なんて言う人もいます。
人それぞれに理由や事情があるとは思いますが、親が原因というケースもあります。
結婚ではなく恋愛でも親がハードルになるケースはありますが、とくに問題になるのが遠距離恋愛です。
大人の遠距離恋愛は、金銭的なことよりも仕事が大きなハードルになると思いますが、家族の問題も大きくのしかかっているようなのです。
いったいどういうことなのか、実例をもとに考えてみましょう。
大人の遠距離恋愛事情
大人に限らず、遠距離恋愛をしている二人にとって、お互いの休日を合わせてデートするのは簡単ではないでしょう。
学生の遠距離恋愛だって、バイトなどもあるでしょうし、スケジュールを合わせることがとても重要です。
しかし、40代以上になると自分の生活と仕事のことだけではなく、親の世話のために時間を費やすケースも増えてきます。
50代以上になれば、親の年齢が80代前後になるかもしれませんね。
どんなに健康な人でも、老化による衰えは避けられない年齢です。
しかも、今の40代~60代の世代はすでに少子化が始まっている世代なので、一人っ子も珍しくありません。
結婚という選択をしない、もしくは結婚したけれど離婚を選択した人がその後にシングルとして生きていれば、老いていく親の面倒を見ることが必要になってくるわけです。
それが大人の恋愛事情にも大きく影響すると考えられます。
介護や介助が必要な場合に限らず、老いていく親と遠距離恋愛の両立はかなり難しくなるのではないでしょうか。
親のお世話具体例
遠距離恋愛のハードルになる親のお世話の具体例について、私の身近な人達の体験談からまとめてみました。
移動の手段
高齢者の交通事故は社会問題になっているので、運転免許の自主返納が推奨されています。
大きな事故を起こされるのも心配なので、免許の返納をしてもらった方が安心なのですが、買い物や通院などの移動手段に困るのが現実です。
コミュニティバスなど、行政が高齢者の移動の対策をしている地域もありますが、時間の都合やバス停の場所など利便性が悪いとなかなか利用しにくいものです。
もしも遠距離恋愛している恋人とデートできる休日があったとしても、親から急に「買い物に連れて行って欲しいの」と頼まれたらなかなか断れないと思います。
デートの約束をしても、ドタキャンするかもしれない・・と思えば、簡単に約束できなくなり、徐々に距離が離れてしまうことも考えられるのではないでしょうか。
近くにいて欲しい
親が遠距離恋愛そのものに反対していて、デートのために会いに行けなくなってしまうという例もあります。
高齢になる親たちは、息子や娘が遠距離恋愛をしていると、いずれ自分たちのところから遠く離れてしまうのではないかと不安を感じているのではないでしょうか。
結婚や同棲のために、遠方に行ってしまうのはとても心細くなるのは理解できます。
親がまだ若く、元気なときにはさほど子供への依存心はなかったとしても、老化による衰えは今まで当たり前にできたことができなくなってしまうので不安が強くなるのでしょうね。
遠距離恋愛をしているだけで、いつか自分を置いて遠くにいってしまうという不安感から、恋人に会うために出かけるのを止めるようになるのです。
具体的な対策
親が遠距離恋愛のハードルになるのを防ぐためには、親の不安要素を一つ一つ解消することがポイントです。
・買い物はネットスーパーを取り入れる
・通院はタクシーや訪問診療を利用する
移動手段については、工夫すれば何とかなるのですが、いずれ遠くに行ってしまうという漠然とした不安を解消するのは簡単ではありません。
これから先のことまで考えて遠距離恋愛しているのであれば、親の不安材料についてもよく話し合っておくべきだと思います。
離れてしまうことへの不安が現実のものになりそうであれば、親の心細さや不安を取り除く方法を考える必要があります。
同世代の人とのつながりを見つけたり、心のよりどころになる場所を一緒に探すなど、時間が必要ですね。
まとめ
大人の遠距離恋愛は、理想的な恋愛のスタイルとも言えます。
お互いの生活に踏み込まずに、無理のないペースでデートできる関係は憧れすら抱きます。
しかし、自分たちだけの問題ではなく年老いていく親の存在が影響するようになると、ドラマのような恋愛とはかけ離れてしまうと思います。
誰もが年老いていくのですから、避けられない問題として考えてみるのも良いのではないでしょうか。