夫との生活に嫌気が指していて、本心では同じ空間で同じ空気を吸うのも嫌になるほど嫌いになっている。
それでも離婚しないのは、子供たちのためだと我慢している女性の話はよく聞きます。
子供が成人した後は、絶対に離婚するんだ!
そう決めていて、密かに離婚届も準備している妻は山ほどいると思います。
例えば自分の親の話を聞いてみても、若い頃に何度も離婚を考えたけれど、子供たちが成人するまでは何とか耐えようと思ってきたとか、大人になってから聞かされたという人も少なくないのではないでしょうか。
子供が成人した後に離婚することを決意している女性は、ほんとのところどのくらいの割合を占めているのでしょうか。
また、そう決意していた女性たちは、ほんとに離婚することができるのか、その後についても調べてみました。
子供の成人後に離婚する夫婦
子供が成人を迎える年齢になると、両親は40代~50代なので、いわゆる熟年離婚に含まれるのだと思います。
晩婚化が進んでいるので、40代で初婚の人もいますが、子供が成人するまで夫婦でいたわけですから、夫婦期間は長いので熟年離婚と考えていいでしょう。
10年前までは、20代夫婦の離婚率のほうが高かったのですが、2010年以降は50代の熟年夫婦の離婚とほぼ並んでいます。
長く連れ添っている間には、何度も離婚を考えているのでしょう。
子供が成人するまで我慢を続けて、親としての責任から解放された後に離婚を計画している人たちは確実に増えているのです。
離婚を考えたことがある女性の割合
2.7組に1組が離婚するほどなので、結婚している人の中にも離婚を考えたことがある人は相当な割合になるでしょう。
ちょっとした夫婦喧嘩でも、長引いたり、根に持ってしまうような傷つく言葉を言われたりすると、離婚という文字が頭に浮かぶこともあるでしょう。
そこから本気で離婚するまで行動する割合はわかりませんが、40代の既婚女性の50%は本気で離婚を考えたことが一度以上はあるようです。
20代や30代でも離婚を一度も考えたことがない既婚女性はそれほど多くないと思います。
ただ、やはり子供を一人で育てることや、子供の将来のことを考えて思い直しながら夫婦生活を送っているのです。
そう考えると、子供が成人した後には離婚するつもりで計画している人が相当数いることも不思議なことではありません。
離婚後の生活設計を考えること
子供たちが成人したら、絶対に離婚するんだ!
そう決心して離婚届も署名済で準備している友人に話を聞いてみました。
彼女の夫は、浮気もしないし、お酒もギャンブルもしないし、外から見れば良い旦那さんです。
しかし夫婦として一緒に過ごしているうちには、嫌な面も見えてくるのでしょう。
とにかく家の中で何もしない旦那さんで、子供が目の前で泣いていても、抱き上げることもしなかったとか。
「この人と一緒に老後を過ごすなんて、真っ平ゴメンだ」と思って子供が成人した後には離婚するつもりだというわけです。
たしかに老後に家にずっといて、しかも家事も何もしない夫と暮らすのは苦痛でしょう。
考えただけでストレスを感じるほどです。
ただ、その友人の話を聞いていると、彼女は離婚後の生活を考えることがストレス解消になっているように感じました。
離婚後の生活のことを考えて、家事と育児の合間にパートで働き、せっせとお金を貯金しています。
目標を設定することで、その貯金も楽しくなっているし、成人した子供が夫の暮らす家に残るのか、それとも独立するのかわからないけど、大人になった子供たちとの関係性も友達みたいなれば楽しいだろうな・・。と考えています。
そういう離婚後の自由な生活を想像していることが、息が詰まるような窮屈な夫婦生活の中で息抜きになっているようです。
喧嘩になりそうになっても、何もしない夫が邪魔で叫びたくなっても、「離婚届があそこにある」と思って気持ちを静められるそうです。
その話を聞いて、私も離婚届を準備してみようと思ったほど、彼女は楽しそうでした。
計画通り離婚する人は多くない
子供が成人した時の年齢を考えて計画しないと、その後の人生を楽しむどころか、哀れな老後を過ごすことになるかも知れません。
30代で結婚する割合が高くなっているので、40代でもまだ子供が小学生以下というケースも少なくありません。
子供が成人した後に離婚したいと考えていても、その時の年齢によっては、思いとどまった方が自分のためになる場合もあるのです。
50代、60代になり、子供たちが成人した後に実際に離婚する行動に出る前に、もう一度考え直してやめる人も多いのです。
その理由としては、
・今さら離婚するのがめんどくさい
・夫が前よりもやさしくなった
・子供が独立して自由が増えて不満が減った
・財産分与で損したくない
・老後の生活費のことが心配
・思ったほどお金が貯められなかった
様々な理由で離婚するよりも夫婦としての生活を続ける選択をする女性もいるわけです。
夫に「子供が成人したら離婚するからね」と宣言して生活している人は少ないので、自分の気持ちの中だけの問題で整理できるわけです。
本心を見せずに表面上は普通の熟年夫婦として連れ添っているだけに見えるでしょう。
意外に多いのが、子供たちが成人するくらい長く夫婦を続けていたら、夫のイヤなところも慣れてしまい、気にならなくなるとか、仕事でも余裕ができて夫が穏やかでやさしくなるという気持ちの変化です。
仕方なく離婚を諦めるのではなく、離婚したい原因が消滅して夫婦を続けることになれば理想的ですね。
まとめ
夫婦はきれいごとではなく、子供のためにガマンしているのは妻も夫も同じなのかも知れません。
子供が成人するまでは、親としての責任だけで離婚を踏みとどまっているとしたら、その時が来るまでの準備はしっかり考えておきましょう。
実際にその時に離婚するかどうかわからなくても、準備しているだけで気持ちに余裕が生まれて心の安定材料になるのではないでしょうか。