男と女という性別が違うだけで、まったく意味不明な扱いを受けることがあります。
それは家庭の中でも同じです。
たとえば、結婚した後に実家に帰省するのも、夫の実家ばかりで妻は実家に帰ることができないなんて不満もまだまだあります。
嫁という立場で夫の実家に帰省するのが楽しみな人なんて、一握りも満たないのではないでしょうか。
たまには自分の実家でのんびりと休みを過ごしたいのに、気を使い、ストレスを溜め、家計費を削って貯めたお金で帰省するなんて、気が滅入るのも当然です。
頭を悩ませている妻たちは、この時期が近くなると体調すら悪くなるなんて話も聞きます。
長い休みは色んな意味で地獄だって言ってる友達がいるよ
地獄とは、またスゴイ表現
帰省すればこき使われてヘトヘトになり、帰省しなくても家族の食事の世話でヘトヘトになるって。
聞いているだけで疲れるわ
このような話は、既婚女性が複数人集まれば聞かれる内容です。
なぜ夫の実家にばかり帰省しなければいけないのか・・という不満が根底にあるので、まずはそこが解消できないと変わらないと思います。
帰省による妻たちの不公平感、どうにかする方法はあるのでしょうか。
夫の実家にだけ帰省する理由
お盆やお正月に夫の実家に帰省する理由としては、先祖の供養のために墓参りすること、そして両親に孫を会わせるためということでしょうか。
夫の実家が先祖代々続くような家だと、お盆やお正月には親戚一同も集まるなんてこともあるでしょうね。
夫が実家から遠く離れて暮らしていれば、日ごろから顔を見ることもないため、お盆やお正月くらいは実家に帰省するわけですが、それを考えると妻の方だって自分の実家の親や先祖のために帰省したってかまわないはずです。
ですが、日本には夫婦になると同じ姓を名乗るように定められています。
夫婦別姓が認められないまま、結婚すると同じ戸籍に入り、妻側の実家と養子縁組する以外は、夫の姓になるのです。
もうこの時点で男女平等ってなに?って感じですがそれが今も続いているわけですから、女性は結婚すると夫側の家の嫁になるのです。
嫁という字を見てもわかりますよね、家の女と書いて嫁ですから、自分の実家よりも夫の家の方を優先するのが嫁として当然というのがいまだにあるわけです。
妻が義実家でくつろぐのは不可能
結婚して夫の家の嫁になるということは、夫の実家は妻にとっても実家になるわけですが、自分が育った家じゃないところをいきなり「自分の家だと思って・・」なんて無理なことです。
エプロン持参でずっと動き続けるなんてこともあります。
やさしいお姑さんが、「何もしなくていいのよ、ゆっくりしててね」なんて言われたとしても、それを鵜呑みにしてしまうと陰でどんなことを言われるか・・。
そんなことを心配していたら、夫の実家に帰省してくつろぐなんて無理な話です。
一方の夫は、自分の生まれ育った実家なので、のんびりとくつろいで過ごしている様子で、それを見ると余計にストレスを強く感じます。
妻にとっては夫の実家は非日常の空間です。
キッチンもトイレもお風呂も慣れない場所ですし、どこまで手を出して動くべきなのかの判断も難しいところでしょう。
とくにキッチンに立つことは、その家の主婦の領域に入り込むので気を使います。
嫁に気を使って「いいのよ、ここは何もしなくても」と言われた場合、ホントに手を出してほしくないのかどうか判断するのは難し過ぎます。
夫に聞けばきっと「いいって言ってるんだから何もしなくていいんじゃない?」なんてお気楽なことを言うと思います。
夫の実家への帰省は、姑や舅との腹の探り合いになると気も休まらないのも当然です。
妻の実家に帰省した場合
夫の実家が近くて、いつも顔を合わせていたり、義父母と同居しているようなケースでは、お盆やお正月には妻の実家に帰省することもあるでしょう。
この場合、夫は妻の実家で完全にお客様扱いになります。
嫁として帰省する妻が感じるようなストレスや居心地の悪さはほとんどないでしょう。
もちろん、妻の親に気を使うこともあると思いますが、「何か手伝わないとダメだろうか」なんて考えないでしょう。
夫の実家でも妻の実家でも、帰省する時には夫と妻ではかなり不公平です。
日ごろ忙しく働いているのは夫だけじゃないはずです。
フルタイムで働きながら、育児も家事も頑張っているのに、お盆休みや年末年始くらいはのんびり過ごして日ごろの疲れを癒したいと思うのは、けっしてわがままではないはずです。
帰省の不公平感を解消する方法
帰省の時期が近くなると、自分でもわかっているけどイライラするのは、帰省がストレスの元凶だからですよね。
結婚して10年以上経つと、徐々に夫の実家にも慣れてきて、帰省してもそれなりにのんびりできるようになる人もいるようですが、何十年経っても慣れないし疲れるだけ・・という人の方が圧倒的に多いです。
休みを半分に分けて、前半は夫の実家、後半は妻の実家にするとか、お盆は夫の実家、年末年始は妻の実家と決めるなど、ルールを作るのも良いと思います。
そして夫との不公平感を解消するためには、完全に別行動する方が良いでしょう。
子供たちは交互に連れて帰ればいいわけで、それぞれが自分の実家に帰ればリフレッシュできます。
それで夫婦の関係を心配されたりしても、お互いが納得していれば問題ありませんよね。
年に一度、もしくは二度、夫婦が数日間離れるのは、夫婦関係には良いことだと思うのですが、いかがでしょう。
それをダメって言う旦那さんは、妻の気持ちを察することができないので残念です。
まとめ
帰省ラッシュの混雑の様子を見るたびに、なぜ同じ時期にみんな実家に帰らないといけないのか・・と理不尽な気持ちさえ生まれます。
そろそろ実家に帰省する風習について本気で声を上げていく時代になったのではないでしょうか。