今日は母の日のことで友達から相談された件について考えてみました。
「母の日に子供たちから何もしてもらえないことを寂しく感じるけど、催促するものでもないし。私は母親として子供たちからどう思われているのか、不安になる…」
という相談でした。
世の中では、母の日が近くなると、コマーシャルでも盛んに母への感謝を促します。
お店には母の日の贈り物が並びますから、そのムードは贈る側だけじゃなく贈られる立場の母親の心もざわつかせるのでしょうね。
ですが、悩み主さんの言うように、贈られる側が催促して感謝してもらうことでもないですよね。
それでも何もないと、少し寂しく感じてしまう気持ちに共感する部分もあります。
皆さんはどう思うでしょう。
母の立場と子の立場では、考え方も違うので、両方の気持ちを理解しなければ、この悩みを解決する糸口は見つからないはずですね。
私なりに感じたことを経験を交えながらまとめています。
「母の日」に何もしない理由
母の日にお母さんの似顔絵を描いて感謝の気持ちを伝えるという習慣は、幼稚園や保育園、小学校などで行われてきました。
今は一人親家庭が増えているので、わざわざ母の日とか父の日とか限定しないケースもあるようですが、何となく子供の頃にすりこまれたような記憶が脳裏に残る子供たちも多いのではないでしょうか。
その習慣をそのまま素直に思春期になっても、成人しても続けている子供もいます。
テレビのコマーシャルなどで「お母さんありがとう」のようなメッセージを込めて料理を作るとか、そんなの見せられると何もしない子供の心は少しはチクっとするでしょう。
ですが、母の日に何もしない子供には、それなりの理由もあるかも知れません。
何もしない理由をチェックしてみましょう。
忘れていた
思春期になると子供は家の中のことに構っていられなくなり、母の日のことをすっかり忘れてしまうのも理解できます。
勉強、部活、塾、サークル、習い事など子供がタイトなスケジュールで日々を送っているとすれば、忘れても仕方ないと思います。
母の日の意味がわからない
母の日はホントは亡くなってしまった母親に気持ちを伝えることが由来だと言われています。
日本ではバレンタインとかクリスマスなどと同じように、由来も意味もわからないまま騒ぐことが多いですが、母の日もそれと同じだから意味が解らないと冷めた考え方で何もしない子供もいます。
たしかに母の日の由来なんて知らない日本人がほとんどでしょう。
しかも、デパートなどの母の日商戦の策略にまんまと乗せられているのがバカバカしいのは同感です。
いつも感謝している
母の日という特別な日を設けてもらわないと、素直に母親に感謝の気持ちを伝えられない子供もいるので、母の日を全否定するのも違うかな・・って思います。
ですが、日ごろから母親の苦労を近くで見てきて、家事を積極的に手助けしたり、感謝の気持ちを自然に伝えている子供には、特別な母の日は必要ないのでしょう。
いつも感謝しているから、わざわざ母の日に何もしないというのも納得できる話です。
照れくさい
母親にありがとうとか、プレゼントを贈るとか、思春期の子供には照れくさくて仕方ないでしょうね。
とくに反抗期の年頃の子供は、本心では母親のことが大好きでも、素直にそれを表現することができなくて、何もしないのかも知れません。
素っ気ない態度の中にも、気持ちが通じる瞬間などがあれば、それだけで十分でしょう。
お金がない
母の日に何か品物を買って贈るのが当然の慣例のようになっているのは違和感しかありません。
そもそも子供には収入がありません。
成人してから親へ感謝するために母の日にプレゼントするのはわかります。
でも未成年の子供がお金を使って何か買って贈るなんてことは、必要ないのではないでしょうか。
何かしたくてもお金がないからできない・・。
だから母の日を一切スルーしている子供もいるのではないでしょうか。
何もして欲しくない母親の気持ち
母親の一人として、母の日に子供から何もしてくれないことに対してどう感じるのか。
私は何も感じません。
母親が母の日に「お母さんありがとう」と感謝されることを期待して日々を過ごしているなんて、私は逆に驚きます。
親が子供を育てるのに感謝や見返りなんて求めないのが当然だと思っていたので、何もしない子供に対して何も感じることはありません。
寂しいと思うこともないです。
自分自身も母の日に必ずなにか贈り物をしていたわけじゃないですし、何か買って贈ると「もったいないからもういいよ」と母に言われることが多かったのでやめました。
もちろん母親は喜んでくれたので、母の喜ぶ顔を見たいから贈り物をしたくなることはあります。
でも、娘が経済的に余裕のある暮らしをしていないことを知っているので、母の日にお金を使わせることで余計な心配をさせてしまうと感じたからやめました。
その代わりに、お茶やランチに時々連れ出すことで母と過ごす時間を作るようにしました。
母の日にわざわざしるのではなく、特別なことじゃなく一緒に外出するので、母に余計な心配をさせなくなったと思っています。
母の日を期待する母親の気持ち
私の周りの人たちや、自分の母親を見る限り、母の日に子供たちに何かして欲しいのに何もしない子供に対して寂しさを感じる人は一人もいません。
ですが、ネットの掲示板とか見ると、寂しさを感じたり、子供に対して「薄情」とか「親不孝」とか思う人も存在するようです。
驚きますが、人には色んな感情があるのですね。
ですが、そのようなお悩みを告白している人は、娘に対して思う母親が多いことがわかりました。
娘に対して依存度の高い母親になると、娘が成人して既婚者になっても子離れができないようです。
息子の母親には、母の日を期待して何もしてくれないからがっかりするなんて感情を持つ人は少ないので、母親の中でも10%にも満たないごく少数の人が抱えている感情なのでしょう。
母の日に期待しない方法
母の日に何もしてくれないことに寂しさを感じる気持ちを解消するためには、子離れするのが一番です。
子供に期待する気持ちは、親子関係が複雑になる元凶になると思います。
厳しい言い方ですが、親の立場から「これだけしてあげたのに」とか「あんなに大切に育ててきたのに」とか「苦労して大きくしてあげたのに」なんて気持ちは子供には迷惑です。
親が子供を立派に育てるのは当たり前の責任ですから、そこに見返りを求めるのはやめましょう。
例えば、愛情を込めて育てた犬や猫などのペットに母の日や誕生日の贈り物を期待してもムダなことです。
ただ元気に育ってくれて、愛おしい姿を見せてくれれば十分でしょう。
子供にも同じ気持ちになれば、何も期待しなくなると思うのです。
ちょっと飛躍した例えかも知れませんが、私はそう思っています。
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まとめ
母の日や父の日が近くなると、世の中ではお金を使わせるための広告が溢れます。
そもそも母の日は、海外から入ったものです。
母の日は、ある人物が亡くなった母親のこと想って、白いカーネーションを飾って偲んだのが始まりです。
その後は母親への感謝を伝える日として世界中に広まっていきましたが、亡くなってしまえば親孝行もできないので、生きている間に母親孝行をしようというのが母の日の意味だと考えます。
ですが、商業に利用されるため、お金を使わないと感謝を伝えられないような空気になってしまいました。
そんな広告に惑わされるのは止めて、しっかり生きている子供の存在に感謝してその日をスルーしましょう。
そのうち、気にならなくなりますよ。