晩婚化と高齢化と少子化は、全てセットになっている社会問題です。
その中で晩婚化は自分の周りを見ても実感します。
40歳~50歳までの女友達の中には、一度も結婚したことのない未婚者が数人います。
モテないわけでもないし、どうして結婚しないのだろう・・と不思議に思うような容姿端麗な人もいます。
結婚経験がある人も、バツイチになってから二度と結婚したくないと宣言している女性もいるし、どうしてそんなに結婚を避けようとするのか不思議に感じていました。
私自身が三度も結婚している立場だから不思議なのかも知れません。
結婚という選択肢が幸せの条件でもないので、結婚しない友達に対してはそれも生き方の一つだと思うのですが、なぜなのか・・・?という点を探ると、晩婚化や少子化のヒントが見つけられるのではないかと考えました。
晩婚化の原因を考える
晩婚化が少子化の原因という人もいますが、結婚に魅力を感じられなければ晩婚化は今以上には進んでいくのでしょう。
なぜ結婚に魅力を感じなくなったのか、考えてみましょう。
好きなことができない
私の周りの独身の女性は、オタ活に忙しくて、彼氏ができてもすぐに別れてしまいます。
ジャニオタ、声オタ、坂道系などなど、イベントが多いのでオタ活を優先すると彼氏どころじゃなくなるのもわかります。
ジャニオタの友達と結婚の話題になった時にそれとなく聞いてみると、
「今のままジャニオタさせてくれて、遠征で家を空けたりしても文句言わない人と出会えれば結婚する」と答えてくれました。
オタ活というほど生活の重点を置いているわけじゃなくても、仕事以外に趣味があるのは珍しいことでもありません。
40歳以上の独身者になると、生活パターンも自分なりのスタイルがあります。
自由な時間も自分の工夫次第で作れるようになります。
そこに結婚という変化が起こるのは、自分のペースを崩されるかも知れません。
そりゃ結婚に対して後ろ向きになるのも納得です。
好きなことを今と同じように続けさせてくれることが結婚の条件になると、出会いの段階から幅が狭くなります。
モテない容姿でもないし、結婚を否定的に考えているわけでもないのに結婚しない40代の多くが、好きなことができなくなる変化が怖いのです。
家事と仕事の負担
結婚経験があるバツありの女性は、再婚願望があれば意外と早く再婚しています。
再婚なんて絶対にしたくない!と固く心に誓っている人は、結婚生活のトラウマが強く残っているからでしょう。
私の友人のケースでは、夫は従業員50人程度の小さな会社の跡取りで、常務取締役という肩書でした。
彼女は貿易関係の仕事をしていて、夫の仕事には関わっていないのですが、家事は100%彼女がやっていたそうです。
小さな会社の経営者は、自分の時間なんてほとんどないので、帰宅時間も遅いので仕方ない部分もあるのですが、経済的に余裕があったので、仕事はしなくても十分に生活できたからです。
自分が好きで続けている仕事なんだから、家事と両立できないなら辞めればいい。
そう言われるので、好きな仕事を続けるために家事は全て自分だけでやっていたのです。
3年も続かなかった結婚生活ですが、2人で生活するための家事を1人で全てこなして、仕事もバリバリするのは大変なことだったので、二度と結婚する気になれないそうです。
家事分担して、協力し合いながら夫婦になれる人だと思っても、きっと負担が大きくなるのは女の方だから結婚なんてしたくないと頑固に言っています。
1度の経験がその後の人生を変えてしまうですから、やはり結婚は重いことなのでしょう。
未婚の晩婚化だけが問題ではないような気がします。
子供のいない夫婦が離婚しても、再婚する気持ちになれない女性がいるのですから、子供を連れて離婚したシングルマザーが再婚を避けるのも仕方ないことです。
子連れ再婚は、子供を不幸にする事例が後を絶えないので、子供を守るためには再婚は市内と決意するシングルマザーが増えるのも自然の流れではないでしょうか。
孤独への恐怖よりも今の苦痛
独身数人と既婚者数人の女子会では、既婚者側は独身の友達の生活を羨ましく思う発言がよく聞かれます。
「いいよね、好きなことできるから」
「家事しなくても文句言われないよね」
「自分だけで予定決められるのは羨ましい」
このような独身への羨望が続きます。
でも、最終的には将来のことを考えると、独身は寂し過ぎるという意見が既婚者から出てくると雰囲気がドンと暗くなります。
独身生活は自由に楽しんでいるうちはいいけど、高齢になって孤独で生きることは寂しくなるから、結婚生活は大変だけど最後の勝ち組は私たちだ!という気持ちがにじみ出ています。
たしかに高齢の一人暮らしのことを考えたら不安になるでしょうが、今の苦痛を我慢すれば老後は幸せになるというのは約束されることではありません。
将来のために今は我慢していても、旦那さんが不倫して離婚とか、何があるかわからないのが人生です。
独身を楽しんでいる人は、そんな心許ない将来のために、今の生活を失うなんて考えられないのです。
そんな不安定で人任せな人生を送るくらいなら、自分で稼ぎ、一人で生きる覚悟を決めた方がよほど安心感があると考えるのも理解できます。
理想のライフバランス
家事と仕事と趣味と・・。
このバランスが上手く保たれるのなら結婚したいと思っている独身者は多いのですが、それが叶うかどうかわからないから独身のまま40代を迎えたとしたら、生涯独身を通す可能性は高くなります。
結婚しても仕事を続けて、趣味も楽しむことができれば色んな問題が解決する糸口が見えてきます。
・フリーランスになる
・専業主夫になってくれる男性と結婚する
・同じ趣味を持つ人を見つける
解決策として有力なことからわかったことがあります。
今はパソコンがあれば在宅で仕事できる職業も増えています。
在宅で起業しても十分な収入を得ている男性もいるはずです。
会社というしがらみに縛られずに仕事したいと思って起業している男性と出会えば、家事の負担を女性が100%背負うこともなくなるのではないでしょうか。
同じ趣味を持っている人の中から、在宅で起業している男性を探してみると、今の生活を大きく変化させることなく、結婚できる可能性が出てくると思います。
結婚したくない独身男性を狙う
結婚したくない女性と結婚したくない男性が出会っても、結婚することなんてありえないと思いますよね。
ですが、独身のままで暮らしていることに満足している男性は、同じように今の生活を変えることを望まないことが多いです。
結婚しても干渉しないで、自分のことは自分で全てできる男性となら、家事と仕事と趣味のバランスに不安を感じている女性も今とあまり変わらない生活が続けられる可能性があります。
結婚願望のない男性とは、婚活しても出会えないので、チャンスがないと難しいと思います。
ですが、結婚願望はなくても、今の生活が大きく変わらないのなら結婚しても良いと思っている人はいるはずです。
周りを見渡してみて、結婚願望のない独身男性を見つけたら、じっくりと話してみると何かきっかけになるかも知れません。
お互いの望みが合致すれば、結婚願望のない者同士の夫婦もアリなのではないでしょうか。
結婚という制度に縛られない生き方
日本では、結婚のために入籍すると、どちらかが氏(苗字)を変えなければいけない決まりがあります。
そして、生まれてからずっと慣れ親しんだ苗字を変えるのは、圧倒的に女性です。
世界では珍しい制度なのに、なかなか変わりません。
選択的夫婦別姓(氏を変えるのか選べる制度)ですら、反対する人がいるらしく、まったく議論が進んでいません。
ですが、そんな精度に縛られずに、新しい形の生活を選ぶ人も増えています。
結婚という制度にこだわらずに、いつでも1人で生きていけるという自信を持ては、ただのパートナーとして同居するだけでも構わないのですよね。
ですが、一度でも誰かと一緒に生活をしてしまうと、また1人に戻る時の寂しさに耐えられないのではないか・・・という不安が生まれるから、事実婚というカタチすら避けたいという考え方もあります。
たぶん、そういう人はもともとが寂しがり屋さんなので、相当な覚悟をしながら長い独身生活を送っているのでしょう。
そういう人は、完全に同居するよりも、お互いが別々に寝る場所を確保しながら半同居するようなスタイルもアリだと思います。
まとめ
結婚すると、生活がガラッと変化するのは女性の方が多いのです。
年齢を重ねると変化を好まない人が増えるので、変わる部分を極力小さくできれば結婚できる人が増えるのではないでしょうか。
あまり古い制度で保守的な考え方にこだわらずに、独身生活から一歩踏み出してみると、これからの人生もガラッと変化するかも知れません。