人の言われて傷つく言葉には、容姿に対すること、内面に対することに分かれると思います。
私が自分自身で言われて傷つくのは、うざい、つまらない、ばかです。
この言葉を選んだのは、自分が人にとって退屈で役に立たない人間だと思われるのが嫌だからだと思います。
世間的には、臭い、汚い、気持ち悪いの3つが傷つく言葉として選ぶ人が多かったです。
もしも臭い、汚い、気持ち悪いなんて言われたら、しばらく人に会うのが怖くなると思う
ショックで家から出られなくなるくらい傷つくよね
この3つの中で、言われて傷ついたとしても、対策できないのが体臭の問題です。
体臭はわきがのように遺伝による体質もあります。
その場合は、その人の努力では解消することはできません。
では、もしも友達に体臭が気になる人がいた場合、あなたは体臭のことを友達に告げることができますか?
体臭が気になる友達との付き合い方について考えてみましょう。
体臭が気になる友達への対応
体臭には大きくわけると2つあると思います。
1つは冒頭でも触れた遺伝的な体質による腋臭(わきが)です。
わきがの体臭は、自分の努力で多少は抑えることもできますが、根本的には無理です。
手術しなければ改善できないことですし、本人には何の責任もないので、わきがのニオイに対してはかなりデリケートな対応が求められます。
もう1つは汗臭いとか、お風呂に入らない、衣類を洗わないなど、本人のだらしなさや不衛生が原因の体臭です。
この場合は友達にはハッキリ言ってあげるべきではないかと思います。
本人は周りが気にしていないと思っているのかも知れませんし、別に大したことじゃないと軽く考えているのかも知れません。
友達じゃなければ距離を置いてしまえば済むことですが、大切な友達ならば、きちんと伝えてあげるのがホントの友情ではないかと思います。
ただし、経済的な理由でお風呂に入れないとか、洋服の着替えが少ないなどの問題を抱えているような場合は、体臭のことを指摘する前に生活を立て直すアドバイスをする方が先でしょうね。
友達に言える?言えない?
友達の体臭が気になっても、それをストレートに言える人はとても少数派です。
男性でもさすがに体臭のことは気を使うようで、男同士でも体臭のことを話題にするのは避けます。
女性同士ならほぼ言わない派です。
なぜ言えないのか・・とその理由を考えてみると、やはり体質によるものなので、本人に言うのはかわいそうだと思うからでしょう。
どんなに汗っかきの人でも、普通の汗はほとんどニオイません。
水と塩分とごく少量のアンモニアが含まれるのがエクリン汗腺という全身にある汗腺から出る汗です。
エクリン汗腺から出る汗は、発汗後によほど時間が経過しなければ臭くなりません。
汗をかいたまま放置していると、皮膚に存在する細菌と混ざり合ってニオイを発することがありますが、そのままでは臭くないのです。
いわゆるワキガの体臭は、エクリン汗腺ではなくアポクリン汗腺という強いニオイを発する粘液性の汗を分泌させる汗腺が多いことで起こります。
両親がワキガの場合は、高い確率で子供もワキガになります。
片方の親がワキガの場合でも、60~70%の遺伝確率があるのです。
どんなに清潔にしていても、ワキガのニオイを完璧に防ぐ方法はまずないので、治療を受けないと解消されないのです。
もしも友達がワキガだったとしても、それは本人には何の責任も落ち度もないので、わざわざ傷つけることを言いたくないと思うのは当然ではないでしょうか。
傷つけない伝え方
大切にしたい友達だから、体臭がきつくても気にならないという人はスルーしてくだってもいいのですが、友達だからこそきちんと伝えて対処して欲しいと思う人もいます。
私の友達にも、ごく軽いわきがの人がいます。
その人には伝えたの?
なかなか言えなかったけど、あることをきっかけに伝えた。
あることって?
彼女が美容師になると言い出したから・・。
美容師ってお客さんのすぐ近くに立つし、腕を上げる動作も多いからワキガだとお客さんからクレームが出たりすると困るでしょ。
なるほど、それはそうだ。
せっかく目標を見つけたのに、体臭のことで諦めることになったら悲しいじゃない。
私は友達に対して、ストレートに伝えました。
お客様と近い距離で接する職業に就くつもりなら、体臭対策した方が良いと思うよ。」
ハッキリそう伝えて、ワキガ治療法について一緒に調べ始めました。
ワキガの根本治療はアポクリン汗腺を除去する外科手術が一番確実です。
保険適応じゃない治療法には、メスを使わない方法も色々あるのですが、高額な費用を出せないと言っていた彼女でしたが、調べていくうちに考えが変化してきました。
ホントはずっと悩んでいて、制汗剤を1日何度も使い、汗わきパットを何度も交換したりしてワキガ対策してきた日々からホントに解放されるのなら、お金のことで治療法を限定したくないと思うようになったんですね。
最終的に超音波を使った治療法で、傷跡もほとんどなく、ワキガの体臭から解放されて、今はバリバリ美容師しています。
彼女が受けた超音波によるワキガ治療は約30万円ほどかかりました。
保険を使える切除手術は入院も必要ですし、やはり女性としては傷跡が大きく残るかも知れない手術は避けたいと考える人が多いと思います。
伝え方次第で関係悪化
ワキガの人は、ほとんどが自分の体臭を自覚しています。
ワキガは子供の頃は出ないので、思春期以降になってワキガの症状が出てきます。
それまでなかった体臭が出るので、気が付かない人は少ないでしょう。
自覚していて、内心では悩んでいることなのに、それを友達から指摘されたりすると、キレられたりする恐れは十分あります。
私も友達に言う時はすごく怖かったし、これで縁が切れてしまうのではないかとビクビクしていました。
でも、本心から友達のことを考えて伝えれば、きっと理解してくれるはずです。
本格的に手術したりして治療することをすすめるのは難しいと思いますが、周りに気付かれないようにさりげなくケアを促してあげられるのは、友達だからできることです。
「汗拭きシート持っている?1枚欲しいな」と自分が体臭を気にしているように見せかけて、友達にもケアを促すと傷つけないと思います。
もしくは「汗かいちゃった、ちょっとトイレで汗拭いてくるね」と自分が先に動くのもさりげなく促す方法です。
そうして体臭に関して気にしている雰囲気を出しているうちに、「じつは・・」とワキガの悩みを打ち明けて相談されることもあります。
そうなれば、友達の悩みの解決のために知恵を絞って一緒に考えてあげられます。
まずは、自分から体臭について打ち明けられる空気を作ることからはじめてみましょう。
くれぐれも人を傷つけるネタにしないのは、友達としてより人としての礼儀ですよね。
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まとめ
清潔にしていればニオイがなくなるわけじゃないので、ワキガの悩みは深いのです。
友達の悩みに気が付かないふりをするのもやさしさなのかも知れませんが、他の人から傷つけられるのを見るのも悲しいことです。
一緒に悩みを解決できるように、寄り添ってあげられる存在になりましょう。