年末年始は帰省ラッシュに巻き込まれながら、実家に帰省するのが日本の風習となっています。
しかし、最近は年末年始も関係なく働く人もいますから、正月を実家で過ごさない人たちも増えています。
別にそれでもかまわないと考える世代が親になっているので、とくに問題はないのでしょう。
ただ、孫のお年玉問題が生まれます。
今回は、帰省しない孫へのお年玉をどうするべきなのか考えてみましょう。
お年玉は孫たちに平等にすべきなのか
自分たちが子供時代を思い出してみると、お正月の楽しみと言えば何と言ってもお年玉でした。
そう考えると、帰省できない孫も顔を会わせて新年の挨拶をした孫も、平等にお年玉を渡してあげたいと思いますよね。
ですが、お年玉というのは、わざわざ現金書留などで送るものでもないような気もします。
一般的にはどうしている人が多いのでしょうか。
正解はないのですが、孫の場合は会えなければ送る人もいるようです。
甥っ子や姪っ子などにわざわざ送る親戚はほとんどいないと思いますが、やはり孫という存在は祖父母にとって特別な想いがあるのでしょう。
年齢によっては送らない?
息子や娘夫婦が帰省しないのは、それぞれの事情があるはずなので、仕方ないと理解できるとしても、孫はお年玉が欲しいはず。
だから送ってあげたくなるのも理解できます。
ですが、これも年齢によって考え方も違ってきます。
小学生以下の年齢の孫は、親の都合で帰省できないので、「来ないからお年玉はなし」はかわいそうに思います。
しかし中学生以上になると、自分の意志で親と一緒に帰省しないことを選択するケースもあります。
受験を控えている場合や、部活動やアルバイトなどで忙しいなど、孫も成長すれば事情を抱えます。
このような理由でお正月に顔を会わせられない場合は、わざわざ送らないで、顔を見られた時に別の形で「おこずかい」として私ケースもあります。
中学生以上になれば、お正月に挨拶に行かないという選択をすれば、お年玉をもらえないことは理解できるはずです。
お年玉をもらうためだけに挨拶に来る孫よりも、受験や部活などを優先している孫は自立心がしっかり芽生えているので、褒めてあげたくなりますね。
帰省できなくても送るのは常識なのか?
帰省しない子供夫婦の孫へのお年玉問題について、ある女性の体験談をご紹介します。
この体験談の内容を見て、あなたならどう思いますか?
お年玉を送らないケチな姑と思われた
A子さんは50代後半で、同じ年の夫と2人暮らしをしています。
2人の子供がいて、それぞれ結婚して家庭を持っています。
長男夫婦は新幹線で2時間の距離に住んでいます。
次男夫婦は車で1時間程度のところに住んでいます。
お盆やゴールデンウィークに実家に帰ってくることはあまりないですが、お正月だけは長男夫婦も次男夫婦も実家に帰ってきます。
それは孫が生まれる前からの習慣でした。
長男のところに2人の孫ができて、次男のところにも1人の孫ができて、お正月はとてもにぎやかです。
ところが、今年の正月は長男夫婦が帰れないと伝えてきました。
理由は、嫁の仕事の休みが取れないからだと。
長男の嫁は2人目が3歳になり、保育園に入ったと同時にフルタイムで結婚前と同じ職種で働き始めました。
サービス業なので、年末年始も休めないこともあるそうです。
仕事では仕方ないので、それについては何も責めませんでした。
ですが、嫁は仕事をはじめてから、忙しいので仕方ないのですが、孫たちの様子を知らせることもほとんどなくなりました。
少し寂しく感じながらも、マイホームを買うため、そして子供たちの教育資金のために頑張っているのだからと、心の中で応援していました。
ところが、2月になって長男からこんなメールが届きました。
「正月に帰れなかったからって、お年玉もナシなんて孫が可愛くないの?嫁の実家からはお年玉を送ってくれたよ。うちの親はケチ臭いって思われてもいいの?」と。
これにはA子さんはショックを受けました。
お年玉というのは、顔を会わせて、新年の挨拶をして手渡すものだと思っていたからです。
帰省できないのは、こちらの都合ではないのに、なぜ私がケチなんて言われなくてはいけないのかと、ジワジワと怒りの感情が生まれてしまい、それから長男夫婦との連絡を避けてしまうようになりました。
A子さんがとった解決策
一時は息子からのメールに憤慨していたA子さんでしたが、冷静になって考えると、親の都合で楽しみにしていたお年玉がもらえないのはたしかに孫たちがかわいそうだと思うようになります。
でも、やはりA子さんはお年玉を送ることに抵抗を感じてしまいます。
そこでA子さんが考えた解決策は、お正月が終わった後に長男夫婦の家に遊びに行き、孫にお年玉を渡しに行ったのです。
新幹線で2時間なので、日帰りも可能です。
息子夫婦ばかりに交通費の負担をかけて、帰省するのが当たり前だと思っていたことを反省したのです。
A子さんの家は、先祖の仏壇やお墓もないので、親の顔を見るためだけの帰省なら、お正月にこだわる必要もありません。
A子さんが考え方を柔軟にしたことで、長男夫婦との関係も以前のように円満になったのです。
まとめ
孫のお年玉問題は難しいですよね。
少子化なので、孫の人数は少なくなっています。
できれば顔を会わせて渡してあげたいのが本音でしょう。
会えない孫にもお年玉をあげたいのなら、送るという方法もアリだと思いますが、「こうしなければダメ」というルールはありません。
自分たちが納得できるカタチを考えてみましょう。
帰省したくてもできない事情があるのか、ただ帰省したくないだけなのか、子供夫婦の問題と孫のお年玉を混同しないように分けてあげた方が良いでしょうね。