働く主婦を日々イライラさせているのは、お互いに仕事をしているはずなのに、家事や育児の分担割合が全く平等ではないと感じていることが大きいのではないでしょうか。
家事分担の割合については、8割の女性が不平等を感じています。
独身の女性が既婚者の愚痴を聞くと、どんどん結婚願望がなくなるのもわかるよね
結婚してもツラいことが待っているだけなら、独身の方が良いって思うのが当然だもん
幸せになるつもりで結婚するのに、どうしてそうなっちゃうんだろう
家事だけじゃなく育児もほとんど一人でしているというケースもよく聞く
なぜフルタイムで仕事をしているのに、専業主婦のように家事も育児も女性だけが責任を負わなくてはいけないのか、イライラするのも当然です。
しかし男性たちの心の中には、家事分担は収入に応じているだけだと思い込んでいる人もまだまだ存在するのです。
男女の働き方は平等になっているのだから、より収入を得られるのは、それだけハードで難易度の高い仕事をしているのだから、家事や育児二時間をかける暇はないという考え方でしょうか。
家事の男女不平等の理由
男女雇用機会均等法が制定され、女性が働く環境は改善されているとニュースなどでは言われますが、実際のところは程遠いものです。
日本は先進国の中でも、女性の社会的な立場が低いことは有名な話です。
女性の社会的地位を調査した統計では、最下位は免れていますが、先進国の中では断トツの最下位です。
男尊女卑の文化がほんの数十年前まで普通にまかり通っていましたから、これでも改善されたのでしょうが、不平等は今もかなり残っています。
男女が全く同じ条件で仕事できるように見えても、女性は妊娠や出産によって仕事が制限されることがどうしても避けられないと、同じ条件で雇用された男性と比べて報酬が低くなってしまいます。
男性も育児休暇を取得すれば平等になると考えるかも知れませんが、実際に育児休暇を使っている父親はどのくらいうるでしょうか。
公的機関の調査の結果が正しいかどうかわかりませんが、育児休暇の取得率は5%程度です。
ジワジワと増えているのでしょうが、まだほんとにわずかです。
職種によっては人手不足が深刻で、育児休暇を取りたくてもダメだと言われることもあるようです。
男性が家事や育児に時間を割きたくても、それが許される社会には程遠いことが、家事分担の不平等の根底にあるのです。
家事分担率と収入
結婚する時や妻が仕事に復帰する時に分担を決めたはずなのに、それが守られないことが多いのは、「俺がやらなくても」という甘えが心の中にあるからではないでしょうか。
そもそも夫は「俺の方が稼いでいる」という考えがあると、例え共働きでも自分の方が外で大変なことをしているから家の中では何もしなくても許されると思っている節があるのです。
でもそれは大きな間違いです。
妻は仕事を終えてから家事や育児を一人でしているので、仕事で稼ぐ収入に加えて家事や育児の報酬も加算して考えないと平等ではありません。
女性が行う家事全般を収入に換算すると年間200万円は優に超えるのです。
育児も二人で分担するはずなのに、ワンオペ育児していれば、仕事で思うような実力を発揮できなくても仕方ないでしょう。
家事分担の割合をきちんと平等にするためには、収入で割合を決めるのは間違いです。
家事や育児の分担の方法
妻が専業主婦だから家事も育児も100%やるのが当たり前というのも納得できない人が多いと思いますが、共働きなのに家事育児を全て一人でやっている有職主婦に比べれば家事分担に対する不満は少ないでしょう。
家事や育児の分担にきちんと向き合うためには、分担できる項目を全て出さなくてはいけません。
ここに大きな問題があります。
もしも家事や育児の分担をするために、項目をあげるとすれば、以下の項目になるでしょう。
・トイレ掃除
・お風呂掃除
・洗濯物を干す
・洗濯物を片付ける
・食料品の買い物
・料理を作る
・キッチンの片づけ
・洗面所の掃除
・日用品の買い物
・家の周りの手入れ
・窓ガラスの掃除
ざっと上げるとこのような家事がありますが、これはあくまでも家事として目に見える作業です。
このほかにももっと細かく書き出せばまだまだ出てきますが、キリがないのでこの辺で手を打ちますが、これを分担すると夫が妻の手を借りずに最後まで責任を持って担当できる家事はいくつあるでしょうか。
じつは世の中の男性は、ゴミ出しを家事ととらえていて、それが自分の家事担当と考えている人が70%もいるそうです。
信じられないのですが、ゴミ出しを家事と考えている人がいるんですよね。
そのような考えをする夫に家事分担の話し合いを申し出るのは一筋縄ではいきません。
ゴミ出しが家事になるのなら、妻が日ごろしている細かい家事も本来は分担しないと不公平です。
例えば食料品の買い物は、家に帰ってきてから冷蔵庫に入れるところまでしないと終わりではありません。
たまに料理を作っても、調理器具やコンロやシンクをきれいに掃除するところまでしなければ終わりではありません。
もしも家事分担の話し合いをする時に「ゴミ出ししてるから」というセリフが夫の口から出た場合は、家事分担の項目には入らない細々した家事を全てかき出して見せてあげましょう。
家事という仕事が、いかに幅広くて細かいことの積み重ねなのかわからせるところから始めないと家事分担の話し合いのテーブルにつくこともできません。
まとめ
家事を分担する時に収入で分担割合を決めるのは、たしかにわかりやすい分担方法なのかも知れません。
ですが、収入で分担するのであれば家事のほとんどを一人で担当する妻は本来は夫以上の報酬を得るほど労働していることになるのではないでしょうか。
家事と仕事を同じものと考えて自分な方向に話を進める夫には、家事の報酬が得られないのにタダ働きを理解してらうために、ハウスキーパーや家事代行の報酬を参考にして数字として見せてから話し合いをしてみると少し顔色が変わる可能性もあると思います。