一人暮らしは若い人だけじゃなく高齢者にも増えています。
生涯未婚率は今後も上昇すると言われていますから、これからは一人暮らしのリスクと向き合う時代なのでしょうね。
身体を壊してしまったら、一人で生活するのは難しくなります。
今は元気だとしても、いつどうなるかわからないので、色んな準備をしておかなければいけません。
駆けつけてくれるサービスとか、見守るためのアイテムなど。
そうやって調べていくうちに、40代の独り暮らしでも孤独死するケースが増加していることがわかりました。
気ままな独り暮らしを送るうちに不摂生が続き、それが原因で身体を壊して結婚できないのか、もともと持病があって結婚を諦めて独身生活を送っているのかわかりませんが、40代はまだ未婚者も多い世代です。
晩婚化の流れはさらに進むことが予想されていますから、生涯未婚のまま健康で過ごせれば問題はないのですが・・。
もしも独身を貫く覚悟ができているのなら、生活習慣病には十分に注意しなければいけませんね。
今回は、独居老人ではなく、20代から50代までの世代に迫る孤独死のことを考えてみました。
生涯独身を貫くために考えること
結婚するかどうか、決めるのは本人なので、独身を貫くことは何の問題もありません。
ただ、独身を通すつもりなら、いくつかの準備は必要だと思います。
・事故などで急死してしまった時のこと
・自宅で孤独死してしまった後のこと
この3点は、「まだ若いから大丈夫」と油断してはいけません。
人間はいつどうなるのかわからないのです。
病気になって長期間入院するとか、しばらく働けなくなった時に生活をどうするのか、健康な時から考えておかないといけませんよね。
家族がいなければ、行政に支援を求めるにしても、自分で手続きができないまま、支援が届かないケースもあるからです。
急死や孤独死の場合、自宅を片付ける業者の手配や費用などもあらかじめ自分で準備していかなければ、遠い親戚などに迷惑をかけることになるかも知れません。
信頼できる依頼先を探しておくこと(弁護士など)と、万が一の時にお金のことで迷惑をかけないための準備は必要ではないでしょうか。
若い世代の孤独死の原因
孤独死というのは、誰にも看取られずに一人で死んでいくことなので、独居生活をしている人なら孤独死の可能性は毎日あるわけです。
若い人の孤独死は、もともとの持病もなく、前触れもないまま突然起こることで亡くなってしまうケースがあります。
昔は心臓麻痺と呼ばれていましたが、今は心不全と呼ばれる心臓疾患です。
心筋梗塞から心不全を起こすことは、20代でも30代でもあります。
一流アスリートでも、心不全による突然死がニュースになったこともあります。
ついさっきまで元気だった人が突然亡くなってしまう時に、そばに誰もいなければ孤独死してしまうこともあるのではないでしょうか。
持病があるなら要注意
生活習慣病は中年になってから注意すべきことだと思っているかも知れませんが、若くても糖尿病の予備軍はとても多く、高血圧、コレステロール値など、隠れ生活習慣病の人は20代でも少なくないでしょう。
定期的に健康診断を受けていても、それだけでわかることはごく一部なので、健康診断だけで安心しないことです。
持病があるならもちろん正しい治療を続けることが重要ですが、持病がなくても不摂生を続けていると突然死はいつ起こるかわかりません。
独り暮らしをしている人は、どんな人でも孤独死の準備をする必要はあるわけです。
もしも時の対策
突然具合が悪くなるのは、入浴中やトイレに入っている時が多いそうです。
浴室やトイレは部屋の気温と差が大きいため、心臓への負荷がかかるからです。
高齢者には注意喚起されますが、若い人はほとんど気にしていないでしょう。
お風呂の中やトイレで急に動けなくなってしまった時のために、スマホを持ち込む習慣をつけるともしもの時に役に立つと思います。
防犯ブザーのような大きな音の鳴るものを家の各所に置いておくのも万が一の時に使えます。
防災のために笛を準備しておくと良いと言われていますが、笛を吹くことができないくらい具合が悪くなることも想定すると、スマホやブザーの方が良いのではないでしょうか。
発見が遅れないための準備
どれだけ気をつけていても、防ぎきれないことがあります。
じつは私の知人は、26歳の時に眠りながら亡くなってしまいました。
職場の寮に入っていたので、翌朝には発見されましたが、もしも民間のアパート暮らしだったら、数日は発見が遅れたと思います。
もしもフリーランスで在宅ワークだったら、部屋の中で亡くなっていても誰も気が付かないこともあります。
家族、友人、仕事関係者との連絡をまめにする人なら心配はありませんが、ほとんど人と付き合いがないと困ります。
家賃や光熱費など、口座から自動振替していれば何も不審に思われないまま何か月も過ぎてしまう場合があるのです。
それは残された人にも迷惑をかけるし、自分でも望まないことでしょう。
人とのコミュニケーションがめんどくさいと感じても、自分に何かあった時に駆けつけてくれる人間関係を育てるように頑張りましょう。
独身生活の注意点
孤独死のリスクを軽減するためには、自己管理をして、自分の健康状態をこまめにチェックすることが何より大切です。
そして同時に、どれだけ注意していても防ぎきれない死のリスクのために、自分が亡くなった後のことを考えるのも一人で生きる責任だと思います。
今、高齢者の間では終末のための断捨離が流行っています。
残された家族のために、できるだけ物を整理しておくことです。
これは若い世代でも同じではないでしょうか。
もしも孤独死してしまい、残された遺品の処分をする身近な親族がいたとしても、物が多すぎるのは大変な負担になります。
遺品整理を受ける業者さんも、処分する物が多ければ料金が高くなります。
独り暮らしはできるだけシンプルに、不要なものを増やさない生活を心がけましょう。
家族がいないと、誰にも迷惑をかけないので、好きなものを収集するのも自由に楽しめます。
少しくらい部屋が乱雑になっても、それが一人暮らしの特権なのですが、身の上に万が一のことが起こった後のことにも責任を持てるのか、考えてみる必要がありますね。
例えば洋服や靴などは1つ購入したら1つは処分するというサイクルを徹底して、今以上に物を増やさないようにするなど、自分のルールを作ってシンプルな生活を目指してみましょう。
独身同士のネットワークを作る
女性同士の独身者はネットワークを作り、老後もお互いに支え合って生きて行こうという話をすることがあります。
その中から結婚して抜けていく人もいますが、独身に出戻る人もいます。
これからの人生を考えると、友達同士じゃなくても独身者同士がコミュニティを作り、支え合う生き方を考えないといけないような気がします。
たとえばSNSで毎日「おはよう」と挨拶するだけのコミュニティでも、存在確認はできます。
もしもの時に気が付かれないまま発見が遅れるのだけは避けたい・・・と思ったとしても、婚活したりルームシェアする同居人を探すのはハードルが高く感じる方でも、毎日の挨拶だけで存在確認し合える関係なら、それほどストレスにならないのではないでしょうか。
高齢者になれば、公共サービスとして見守りの対象になっていくでしょうが、50代~60代くらいの年代はまだ元気なので、公共福祉の手が届かないかも知れません。
人付き合いが苦手だから気ままな独身生活を送っているとしても、少し考えてみる必要はありますよね。
まとめ
孤独死のことを心配しながら生活するなんて、そんなの楽しくないし、暗い気持ちになるから考えたくないと思う人もいるでしょう。
私の友人にも、「死んだあとのことなんて関係ないもん」と開き直って考えない人もいます。
それも自由ですが、残された人に迷惑をかけないために、できることを準備した方が自分の気持ちも落ち着くと思います。
身近な人が亡くなったりすると、急にリアルに考え始める人もいます。
そういうきっかけがあるのは悲しいことですが、避けられないことなので、目を背けないようしないといけませんよね。
生涯独身を貫くと決意しているあなたの、これからの生き方を考えるきっかけになれば幸いです。