雑談とは、とくに重要なことでもない話題をとりとめなく話すことですよね。
伝えなければいけないことだけに絞って、会話はできるだけ手短に済ます方がデキる人って感じもしますが、じつは社会人になると雑談の上手い人ほど仕事もデキる人であることが多いような気がします。
人見知りで初対面の人と会話するのがとても苦手な私は、雑談もホントは苦手です。
ですが、接客業、営業職など見ず知らずの人と接することが多いので、仕事上で雑談することの大切さを実感していました。
雑談が上手くできない人と上手くできる人の違いを理解すると、雑談力を身に着けるヒントが見えてきます。
雑談が上手くできない人には、ある共通点があります。
雑談力のためのヒントをご紹介しましょう。
雑談ができるメリット
雑談は、とくに重要じゃないことを話すことなので、緊張することもないし、多少の間違いも問題になるわけじゃありません。
例えば仕事上の初対面の人と挨拶を交わした後に、いいなり仕事の話に突入するのではなく、少し雑談を交わすことで緊張感を解して、スムーズに仕事の話に入っていきます。
雑談の段階で緊張感を高めるようなことになるくらいなら、余計なことを話さずにいきなり仕事の話を始めた方が良いですよね。
ですが、初対面は誰だって緊張しています。
自分だけが緊張しているわけじゃなく、相手も緊張しているかも知れません。
だからこそ、雑談力は身に着けた方が良いと思います。
雑談ができない理由
雑談が上手くできないという人によくあることをあげてみます。
話題を考えすぎてしまう
雑談のネタはその時に思ったことや、最近の出来事やお天気の話題など何でも良いはずです。
ですが、どんな話をすれば良いのか、頭の中で候補をあげて考えすぎてしまうのです。
考えすぎる理由はズバリ、「盛り上がらなかったらどうしよう」という失敗を恐れる気持ちです。
もう少し厳しい言い方をしてしまうと、知識のあるところを見せようとして、話題を考えすぎてしまうこともあります。
人にどう思われるのか気にし過ぎてしまうタイプで、プライドの高い人ほど雑談が苦手な傾向があります。
面白く話そうとしている
雑談で少し笑いを起こして、その場の雰囲気を盛り上げようと気負い過ぎると、空回りしてすべってしまい、シラケた空気になってしまうことがあります。
そんな経験を一度でもすると、雑談するたびに緊張してしまい、余計に空回りしてしまうでしょう。
お笑い芸人でもないのですから、とくに笑いを狙う必要もないのに、気負い過ぎてしまうのです。
自分のことばかり話す
雑談が上手くできない人の中には、自分のことばかり話してしまう人がいます。
自分のことを面白おかしく話すことができるほどのトーク力があるなら、雑談が苦手だと感じることはないでしょう。
自分のことばかり話して、相手を退屈させてしまうのは雑談が上手いとは言えません。
会話が広げられない
雑談は一方的に話すわけじゃありませんから、会話のキャッチボールができないと盛り上がりません。
もしも相手から話題をふられた時に、うまく返すことができないと、それで会話は尻すぼみになってしまうのです。
会話が広げられないのは、自分に知識がないからだ・・と落ち込んでしまうと、余計に雑談が苦手になってしまいます。
会話が広げられない時の対処法を見つけられないと、いつまでも雑談から逃げることばかり考えてしまいます。
雑談が上手い人の特徴
雑談力をつけるためには、日ごろから雑談が上手い人の会話を観察してみると良いヒントが見つかります。
内容にこだわらない
雑談は言い方を変えれば無駄話です。
何か役に立つ内容じゃないとダメとか、なるほど~と感心させないとダメなんてことを一切考えずに内容の無い話題を話せることが雑談の基本でしょう。
中身のない会話のようでも、その人の印象とかを観察する時間としては十分です。
妙に難しい話題をしようとして堅苦しくなるよりも、無駄なおしゃべりをしていた方が印象が良くなるのではないでしょうか。
お天気の話題は雑談のテッパン
挨拶をする時にお天気のことをネタにするものですが、雑談の上手い人はお天気の話題プラスαで会話を広げることもさりげなくやっています。
「毎日暑いですね、夏バテしてませんか?」
「急に雨が降ることが多いですね、昨日は濡れませんでしたか?」
「つい最近まで残暑だったのに秋が短くて冬みたいですね、体調崩しやすいですが大丈夫ですか?」
「穏やかでいいお天気ですね、仕事なんてしたくないですが(笑) 何かスポーツとかやられてますか?」
このように、お天気を挨拶として使いながら、相手から話を引き出すために質問すると挨拶だけで会話が止まってしまうこともなくなります。
相手を安心させる
自分のことばかり話すのは初対面の人にはNGだと思って、相手から会話を引き出そうとしても上手くいかないことがあります。
相手が人見知りで、人と接するのが苦手で、会話が苦手な人だと、質問ばかりしても短く返されて終わってしまい、途切れ途切れの会話でぎこちなくなってしまいます。
相手が自然に話し出せるまで、自分のことをたっぷり時間をかけて話すことも時には必要です。
相手が退屈しているとか、盛り上がらないとか考えるよりも、緊張している様子が解れるまでの時間稼ぎのつもりで話せるようになると、初対面の人との雑談が怖くなくなります。
笑わせようとか、盛り上げようとか欲張らないことがポイントです。
話題をどんどん変える
お天気のことを話していたのに、気が付けば全う話題で盛り上がっていたとすれば、会話の間にどんどん話のタネが生まれて話題が変わってきたからです。
一つのことを掘り下げて深く話すよりも、雑談は浅い話題を広げながらどんどん内容を変えていっても良いのです。
「そう言えば」とか「思い出したんですけど」などと違う話題を挟む人との会話は途切れることがないでしょう。
オチを求めない
漫才や落語じゃないのですから、雑談に最後のオチは必要ありません。
よく大阪の人は会話のオチがないと厳しく突っ込まれるなんて言いますが、少なくとも大阪出身の友人が5人いますが、別にオチの無い会話を普通にしています。
ここでオチをつけて、笑いを起こさないと!なんて考えていたら雑談するたびに疲れてしまいますよ。
相槌のバリエーションが豊富
雑談が上手い人がみんな話し上手というわけじゃありません。
相手の話しを聞いて、適度に相槌を入れることができるだけでもいいのです。
ただ、その相槌がワンパターンにならないことと、感情を乗せた相槌をすることがコツです。
「そうなんですか」
「なるほど、そうだったのですね」
「知りませんでした」
「初めて知りました」
「確かにそうですね」
「私もそう思います」
「ストンと腑に落ちました」
「この話を誰かに話したいです」
「それで、その続きはどうなるんですか?」
「素晴らしいですね」
「もっと知りたくなりました」
話している内容がどうであれ、使い分けることができると思います。
まとめ
雑談が上手くできない人に共通することは、自分のことを人がどう感じるのかというのを気にし過ぎるところです。
自意識過剰とも言いますか、要するに人に良く思われたいという欲が強いのです。
自分が尊敬されるような会話をしなくちゃとか、背伸びしなければ自然体で会話できるようになると思います。
身の丈に合った雑談をしながら、雑談力を向上させるように頑張っていきましょう。