バツイチの男性と結婚すると、前妻がいたので、後妻という立場になります。
後妻の意味を調べてみても、離別、死別に関係なく、先に妻がいた人と結婚した今の妻のことを後妻と言います。
でも、今の世の中は後妻なんて呼び方はほとんどしません。
一般的には、「新しい奥さん」とか「二度目の奥さん」なんて呼ばれたりします。
では、今でも「後妻」と呼ばれるのは、どんな立場の人なのでしょうか。
色んな考え方があるようですが、「前妻に先立たれて死別した男性と結婚した女性」に対して、後妻と呼ぶ人が多いようです。
後妻の心の闇とは
今も前妻がどこかに生きているのと、すでにこの世に前妻がいないのとでは、後妻の心の闇は全く違います。
どちらも嫉妬心はあって当然ですが、死別した前妻に対しては、素直に嫉妬心を表すことができません。
死者に対して嫉妬するなんて、とても罪深いことのような気がするからです。
それに、夫婦間で愛情が失われて離別したケースとは違い、死別は愛情があっても引き離されるわけです。
亡くなった後も、愛情は強くなっていくのかも知れません。
そう考えてしまうと、死別した前妻に対して、「絶対に勝てない」という敗北感を持ち続ける結婚生活になるのです。
ずっとそんな気持ちを持ち続ければ、何の落ち度ももないのに、前妻に対して憎しみのような感情さえ湧いてしまうこともあるでしょう。
そうして死者へ憎しみを持つことに自己嫌悪を抱き、どんどん闇が深くなってしまうのです。
夫の心の中で前妻がバージョンアップする
前妻はもうこの世にいないのに、なぜその存在に怯えてしまうか。
その理由は、亡くなった存在は時間の経過とともに偶像化されてしまい、現実よりもバージョンアップされていくからです。
夫の頭の中で、亡き妻がどんどん女神様のようになってしまうので、怯えてしまいます。
ですが、どんなに恋焦がれる存在になっても、現実のパートナーである後妻と同じ土俵にはいません。
もしも、死別した前妻を自慢して、あなたを苦しめるようなことがあれば、その時はこう返してあげましょう。
「そんなに素晴らしい女性と結婚していた人が、私を選んでくれたのは、喜んでいいんだよね?」と。
なぜあなたと結婚したのか、思い出させるためにも、前妻の偶像化を自分のプラス材料に変えてしまえば良いのです。
前妻の呪縛から解放される方法
前妻といつまでも競い合っていても意味はありません。
何しろ、それは一人相撲です。
敵のいない戦いなんて、勝敗もつきません。
一日でも早く、前妻の呪縛から解放されて、後妻としてではなく、今の妻として前向きな人生を送らなければいけませんね。
そのために、何をすれば良いのでしょうか。
前妻の情報をシャットアウトする
恋愛すると、恋人の過去を知りたがる人がいます。
知ったとしても、何もメリットはないのに、知りたがる理由は、自分の方が勝っていることを確かめたいからです。
ですが、前妻のことを知る情報源は夫や前妻の子供たち、または近所や親戚です。
よほどのことがない限り、死者を悪く言う人はいません。
情報を入手しようとすればするほど、自分の方が劣っていると思い込み、凹むだけです。
前妻が亡くなっているという事実を冷静に受け止め、戦う相手がこの世に存在しないことを再確認してください。
夫の愛情を一人占めしようとしない
嫌いになって別れた相手でも、時間が経てば「そんなに嫌な奴でもなかったかな」なんて気持ちが変わることもあります。
であれば、病気や事故でこの世から消えてしまった愛する人への気持ちを、急に消すのは無理です。
というか、ずっと消えないと思います。
でも、それは現実にいる人に対する愛情とは違うものに変化していきます。
実際に会えないし、手に届かないアイドルなどに恋するのと少し似ているかも知れません。
現実の愛とは違う種類だと考えるようになれれば、嫉妬心も軽くなります。
前妻の残した物を使いこなす
家の中に前妻の物が溢れているのは、死別に限らずありますね。
男の人は、過去の物に囲まれていても平気なのか、それとも変えたくないのかわかりませんが、前妻の物を平気で新しい妻に使わせようとします。
キッチンの物はとくに女性は気になります。
「これを使って、あの人にどんなものを作ってあげたんだろう」
「私よりも料理は上手だったのかな」
「こんな調理器具を使うなんて、凝ったメニューが作れる人だったのかも」
なんて、余計なことばかりが頭に浮かびます。
それが嫌なら、全て捨てて、自分好みのキッチンに変えてしまえば悩みもなくなります。
でも、逆にそのキッチンを見事に使いこなせば、前妻が使っていたキッチンがそのままあなたの領域に様変わりします。
キッチンやバスルームなど、リフォームする余裕があれば理想的ですが、それが無理なら、家族の記憶を上書きするつもりで、前妻の残したものを使いこなしてみて欲しいです。
子供の存在が前妻を意識させる場合
後妻の悩みとして、前妻への競争心や嫉妬心を強くさせる子供の存在があります。
父親が再婚したとしても、自分の母親のことを無理に忘れさせるのは、残酷なことです。
母親の写真を見たい、母親の存在を感じていないと思うのは、当然の気持ちです。
それに嫉妬するのは、無駄なことなのでやめてください。
どんなに競い合っても、母親に勝てるはずもなく、そんな不毛な争いは自分を苦しめるだけです。
前妻の情報を遮断したくても、子供がいる場合は難しいのが現実です。
でも、夫の口から出る言葉ではないので、女としての自分を比較される心配はありません。
母親になろうとしない姿勢で接すれば、子供たちとの距離は早く縮まるはずです。
前妻から恨まれるのではないか
心霊的なことを信じる人かどうかで、受け止め方は違いますが、死別した人の後妻になると、恐怖を感じるという体験談をよく目にします。
もしも、前妻が生きている間に、夫と不倫関係にあったというような、後ろめたい気持ちがある人なら、理解できます。
でも、亡くなってから交際して後妻になった人は、何も怖がる必要はありません。
それどころか、きっと感謝してくれているはずです。
自分が前妻の気持ちになって想像してください。
子供や夫を残していくのは、とても心配でたまらないはずです。
寂しがっている子供や夫に何もしてあげられなくて、きっと苦しい気持ちになるでしょう。
そこに、後妻として来てくれる人がいれば、どんなにホッとするか・・。
前妻に対して、何一つ後ろめたいことがないのなら、感謝されているはずなので、自信を持ってください。
まとめ
私は離別した人としか再婚した経験がありません。
ですが、1度目に結婚した人は、私と交際する前に同棲していた人を交通事故で亡くしています。
なので、その人との交際期間、結婚生活は、亡くなった元カノと競い合って1人で苦しんでいたような気がします。
勝てるはずもなく、勝手も意味のない戦いを、ずっとしてきたことで、心はすり減ってしまいました。
せっかく幸せになるために結婚したのなら、後妻という立場で苦しみ、もがきながら生きるのはやめてください。
あなたの存在が、家族を前に進ませるきっかけになるはずです。